大連外国語大学留学帰国レポート

大連外国語大学

レポート作成T.K

<受講科目と授業>

・精读

・听说

・阅读

・口语

・翻译

精读は、いわゆるベーシックの授業でした。中国語についての総合的な知識をまんべんなく学んでいました。“基礎”ということで授業数も前期・後期ともに一番多く、個人の能力レベルの判断も、この授業で行われるのが一般的でした。具体的な内容を少し挙げると、例えば学習が区切りのいいところまで進むと、大きな試験とは別に「小テスト」と呼ばれる単語のテストが行われました。その結果が成績に含まれるかどうかは先生によって違ってきますが、中間や期末試験にも出題される内容なので、ほとんどのクラスメイトが、高得点をとれるよう真剣に取り組んでいました。

听说は、主にリスニングやスピーキングに取り組む内容でした。前期では一つの授業にそのふたつの要素が取り入れられていましたが、中国に到着したばかりでまだリスニングの基礎ができていなかったため、録音やクラスメイトの発表をきいたりすることの方が少しだけ多かったように思います。もちろんその際は私も発表する必要がありましたので、スピーキングの学習量も十分でした。

阅读は、長文読解に取り組む授業でした。もともと漢字を使う民族であることや、教育の過程で長文読解には慣れていることから、日本人にとって一番取り組みやすい授業だったのではないかと思います。リスニング・スピーキング的な要素はほとんどなく、基本的には長めの文章を読み取ることがメインでした。授業時間をフルに使って長文を読み続けることもよくありました。

後期では、リスニング・スピーキングともにレベルが上がったことから、それぞれよりいっそう専門性を求められるようになりました。そのため授業も口语と听力のふたつに分けられ、それに伴い試験もそれぞれ単体で行われました。前期に行った内容に加え、クラスメイトとのディスカッションやスライドを使った本格的なプレゼンテーションを行うなど、スピーキング的な要素も増えました。

翻译は、翻訳の授業でした。文字通り日本語を中国語に、あるいは中国語を日本語に翻訳することを主とした内容でした。それぞれの言語のニュアンスを残しながら訳さなければいけないので、口語的な要素を含む場合も多く、非常にためになりました。

精读と阅读の授業は前期にもありましたが、後期ではさらにレベルが上がり、専門的な単語や文法も数多く出てくるようになりました。

 

<住居と生活>

前期と後期で住む寮が変わりました。前期は学校内の6人部屋の寮(2人用の寝室が3つ、バス・トイレが2つ、リビング・ダイニング・キッチンがそれぞれ1つずつ)、後期は学校から少し離れた場所にある2人部屋の寮でした。

自炊環境・洗濯環境があまり整っていません。また学校内の寮はシャワーの温度がすぐに下がってしまう場合がありますので、特に冬は注意が必要です。どちらの寮にも簡単なキッチンスペースがあり、調理道具を揃えて自炊している人も多かったです。学校に食堂や総合棟という建物があるので食事や生活必需品等の調達は比較的容易でした。

 

また大連は比較的治安もよく衛生面でも特に問題を感じることはありませんでした。カバンはしっかり閉じる、外から帰ったら手を洗う、など、基本的なことに注意していれば、よほどのことがない限り問題が起こることは少ないと思います。

 

<留学を終えての感想>

非常に充実した一年でした。現地での音楽活動を始め、見たことのないものに触れたり、自分と違った環境で育った人たちと日が暮れるまで自分の国や考えについて語り明かしたりと、語学力以外にも成長できた部分は多いです。実際、行動力や度胸も日本にいた時より格段にアップしましたし、違いを理解する柔軟性や様々な環境にもすぐに馴染める適応力にも磨きがかかったように感じます。

また中国への留学は、初めて両親や友達の影響を受けずに自分だけの意志でやろうと決めたことだったので、一年後こうして周りの期待に応えられる結果を残せたことは、自分にとっても大きな自信になりました。

だた、ひとつだけ反省していることがあります。日本人とのコミュニケーションが多すぎたことです。

大連は日本人にとっても十分住みやすいといえる地域でした。そのため留学生の割合も、三分の一程は日本から来た人でした。もちろんその人たちとの出会いも他の国籍の友人同様、私にとってかけがえのないものになりましたが、“語学”の方面から留学生活について考えたとき、他の留学生と大きな差を作ってしまったと感じられるのも事実です。私も幸い途中でそれに気づきましたので、後期はしっかりけじめをつけながら過ごすことができましたが、これから留学される人には一年という短い時間をもっと有効に使ってほしいと思います。

 

<後輩へのアドバイス>

これから留学を予定している人には、ぜひ「目的」を意識した留学生活をおくってほしいです。

特に私たちのような交換留学生はたくさんの方の協力のもとに成り立っていますので、そういう先生方や両親の期待を裏切らないような結果を残すこともひとつの義務だと私は考えています。

「自分はなぜ留学に来たのか?」「この留学を帰国後どう活かしたいか?」「留学で何を得たいと思っているか?」例を挙げればキリがありませんが、このようなことを常に念頭に置いておくだけでも、留学生活はぐっと充実したものになります。またこの問題は帰国後も様々な場面で問われてくることですので、早いうちから意識しておいて損はありません。

確かに私も初めは目前の課題に手一杯で目的を考える余裕がありませんでした。恥ずかしながら自分と同じ日本人とばかり過ごし、語学の上達からはほど遠い生活だったと反省しています。

このままじゃいけないと気づいたのは、あるクラスメイトとよく会話をするようになってからでした。彼には「中国語を身につける」という明確な目的がありました。大したことじゃないと思われるかもしれませんが、目的がはっきりしている分、彼の行動には一貫性があり、私の理想とする留学生活そのもののように思えるほどでした。帰国した今でも彼ほど留学を成功させた人はいないと思います。

元々は私も彼と同じ目的をもって留学を希望していたので、それからは私もその目的を忘れないよう心掛けました。すると先のことまで見通せる余裕ができ、今やらなければならない課題もすんなりとこなせるようになったのです。そうしていると、自然と目標も見えてくるようになりました。

そして私が決めた最終的な目標は三つです。一つ目はたくさんの言語(今回の場合は中国語)を習得してマルチリンガルになること。二つ目はどんな人の前でも堂々と話せるようになること。三つ目は説得力のある言葉を話せるようになること。まだ課題は残されているものの、確実に成長できたという自信はつきました。また身につけた語学力を活かして、自分の世界ももっと広げていく予定です。

帰国後どれだけ具体的な行動と結果を報告できるかが、留学の成功を決めるカギです。これから留学に行く皆さんが、誰にでも胸を張れるような結果をたくさん持ち帰ってきてくれることを期待しています。

 

<留学前にしておいたほうがいいこと・持って行ったほうがいいもの>

持ち物に関してですが、ある程度のものは向こうでも手に入りますので、特にこれといったこだわりがないのであれば、生活用品(衣服、洗面具など)は一週間分だけ用意していれば十分だと思います。日本に売っているシャンプーなども学校内で買い求められます。

意外に思うかもしれませんが、到着後なくて困ったものは現金でした。交換留学生の場合でも、ビザや宿舎の手続きでまとまったお金が必要になる上に、学校付近には日本円を両替できるところがありません。日本円しか持ち合わせていなかった私は初日から余計にバタバタしてしまい、少し面倒でした。あらかじめ10万円ほど両替しておくことをお勧めします。

また一年を通して証明写真を大量に使用しました。20枚あった写真がすべてなくなりました。学校内にもスタジオはあるので用意はできるのですが、突然要求されることも多々あるので、もし時間に余裕があるなら、日本から多めに持って行っておくと後々楽だと思います。