東海大学留学レポート

東海大学【2015年度後期出発】交換

レポート作成S.Y

【この留学を振り返って】

思い返せば留学は龍谷大学に入ってからの私の目標でした。中国語学科に入り中国語に触れていくうちにもっと中国語を極めたいと思うようになり、考えた末、台湾という土地で力を付けたいという結果が出ました。テストと面接を無事に通り、留学が決まってからバタバタしながらも準備を進めてきた反面“自分はこれから1年間台湾で過ごすんだ”という実感はなかなか湧いてきませんでした。

 

台湾に来たばかりの頃は寮の手続きなどで忙しく、さらにその頃の私は中国語もろくに喋れませんでした。手続きの際に自分の伝えたいことが伝わらずかなり苦戦しました。日本語だったら簡単に済むんだろうなあ、と思うと自分が日本で受けてきた中国語の授業は何だったんだろうという虚しさや悔しさが込みあげてきました。と、同時にここは台湾であり、「日本語だったら…」なんてことを考えることが間違いで、ここでやっと今自分は日本とは違う国に立っているんだと気づきました。留学先では現地の言葉が最も頼れるツールであり、英語も出来ない私には中国語しか頼れるものはなかったのです。友達と喋りたければ、ご飯を食べたければ、先生の言ってるジョークを笑いたければ中国語ができなければなりません。日本では中国語を“1つの外国語”という形で接してきましたが、台湾では“生きるための術”へとなりました。中国語ができなければ生活ができません。となると、必死に頑張るしかないのです。人間窮地へ追い込まれると意外と頑張れるみたいで、今では生活するうえでは自分の力でなんとかできるようにまではなりました。ですが、やはり中国語をマスターできたかと問われれば答えは、できていません。1年間という時間は長いように思えますが、それでも私は中国語を身に着けるまでにはまだまだ時間が必要だなぁ、と感じます。

もしかしたら語学にゴールなんてものはないのかもしれません。毎日毎日勉強したとしても新しい単語や文法の出会いがありますし、友達と喋っていたら教科書には出てこないような若者言葉を聞くこともあります。そういう新しい語彙に触れていくともっと知りたいと思います。日常会話が出来たらそこで終わり、ということではなく語学は一生付き合っていくべきものなのかもしれません。

また現地で中国語を学びながら日常生活で実際に中国語で喋り、最初はなかなかコミュニケーションが取れず悔しかった思いも、だんだんと中国語に慣れてきて通じた時の嬉しさや達成感が生まれ、もっと喋りたいという意欲へと変わっていきました。台湾で出会った人たちの人間関係はその場限りの関係ではなく一生ものだと感じますし、中国語でコミュニケーションを取り、ここまで友達が増えたんだと思うと自信にも繋がると思います。

 

日本に帰って来てからめっきり中国語を喋る機会が無くなり、どうやって留学中に学んだことを維持し且つさらにレベルアップできるか悩んでいるところですが、これからも中国語の勉強は続けていきたいです。

 

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