プネ大学留学帰国レポート

プネ大学【2014年度後期帰国】私費

レポート作成M.T

 私はインドのプネ大学に4ヶ月間留学してきた。私は留学した時は乾期であったため雨はほとんど降らず、日中は過ごしやすかった。しかし、夜は急激に冷え込んだ。多くのことに苦労したが、まず書類の面でインド人の性格がルーズなせいか入学の許可証の受け取り、証明書の発行に非常に時間がかかった。正直、行けるなら前もって現地に出向き直接手続きした方が良いが、ほとんどの場合難しいと思うので、主な連絡手段は電話になるだろう。その場合インターナショナルセンターの営業時間はインド10時から17時なので注意が必要。また、電話に出ないことも多い。(メールは基本的に返ってこない)

 プネ大学の英語コースのプログラムは週6日の一日2コマ、1コマ105分、10時スタートだが、インド人は20分くらいは遅刻と考えないようなので、先生がクラスに来て授業が始まるのは決まって30分後。中にはいつまで待っても来ないこともあり、そのまま自習になることも多かった。生徒の人数は全体でだいたい50人くらいでレベル別に3つのクラスに分けられる。女性は少ないです。国籍はイラン、イラク、イエメン、パレスタイン、アフガニスタンといった西アジアからの留学生が多く、他にもトルクメニスタン、サウジアラビア、ソマリア、スーダン、ルワンダ、ブルンジ、タイ、中国、韓国と様々で多国籍の友人が作れる。ほとんどの生徒はイスラム教徒で、金曜の正午過ぎ(1時半ごろ)はサラート・ル・ジュマァのためモスクに向かうため、残された他宗教の生徒だけで講義を受けるのもしばしば。日本人に会うことはほとんどないため、英語を話す環境としては自分だけが頼りであるが、プネには日本人学生会なるものがあり、LINE等のグループが存在するが、私は利用しなかったため詳細はわからない。大学では寮生活だったが、部屋にはベット、机、タンスのみであり、共同スペースにトイレ、バスルーム、テレビなどがあるが、シャワーなし、洗濯機なし、もちろんトイレにペーパーはないため使う人は持参する。wifiは個人で契約しなければならないため、寮内にはいくつかのグループができており、そこで料金を割り勘して支払っている。そして携帯だが現地購入する際、simカードの手続きがややこしく、インド在住の友人の番号が必要になるだろう。さらに住んでからの話になるがインドでは英語が第二言語だからといって、ほとんどの人が英語を話せるものというわけでもなく、タクシーとの交渉の際には手こずった。

 レストラン等での食事もスパイスが効いたものがほとんどで、最初は苦労した。ノンスパイシーなどの注文もできるが、それでも日本人には辛い。しかし、徐々に慣れ始めると病みつきになる。始めはヨーグルトや甘いものなど辛さを緩和できるものも一緒に注文すると良い。また衛生面として、小さな食堂等では食器の洗い方が水に一度通す程度であまり良くないため注意が必要。こういったことからインドの洗礼なる腹痛や体調不良が起こるんだろう。私自身インドの洗礼を受け、1ヶ月間下痢になったが、1時間置きにトイレを往復する苦痛はなかなか辛い。とても寝れたものではなかった。絶食し、ORSで水分補給していたら回数が減ったが、体調が完全に戻るまで5日間かかった。おかげ様でお腹の肉が減ったが、外で何かを口にする回数も減った

 インドへの留学をおすすめする要因としては、すでにいくつか気付いた人もいると思うが、英語でだけでなく、日常生活の面で日本との違いがあまりに多く、他の国に留学するより、毎日が刺激的で考えさせられることが多かった点だ。そのことについてもう少し話しておこう。例えば、ゴミ問題だ。インドの路上に出てみると道のそこら中にゴミが落ちている。食べ物のゴミから生活用品まで様々だ。インド人は運転している時、鉄道に乗っている時、チャイを飲んでいる時でさえ、ゴミを捨てる。長距離列車に揺られながら外の景色を見ていたりすると路線に沿ってゴミの山が見事に作られている。今でも忘れられないことがある。フェリーに乗っている時だった。外の景色を眺めていると上のフロアからゴミが降ってきた。最初は誤って落としてしまったのだと思い、気にも留めなかった。しかし、そのゴミは一度だけでなく、何度も落ちていきた。気が付けば海にはたくさんのゴミが漂流していた。私は根っからの海好きでダイバーだ。なので、この光景は見ていて気持ちのいいものではなかった。そこで、横に座っていた年配の方にこのことについて尋ねてみると彼はこの原因に教育の問題を指摘した。環境問題としては捉えているが、ゴミを捨てているのは満足な教育を受けていない人たちである、と。しかし、私にはそれだけが原因のようには思えなかった。実際、見た目での判断でしかないが、わざわざ追加料金を払って上のフロアへと向かっていった人たちはとてもお金に困っているような身なりではない。どこぞのお金持ちといった感じだった。一階のフロアにも空のペットボトルを投げ捨てる若者もいるのだが、彼らはゴミ箱が中央に設置されているのにそれを利用しようとしないのはどうしたわけか。インドにはゴミを拾うことで生活している人が大勢いる。もし路上にゴミがなくなったらそれを稼ぎにしている人々は失業する。彼らのためにゴミを捨てているという考え方もできるだろう。サッカーW杯で日本人サポーターが試合終了後にゴミ拾いを行った際には、各国のメディアが注目を集め世界中で称賛された。私たちがゴミに対し、人一倍敏感なだけなのだろうか。インド人にはゴミを捨てることに対する認識が甘いように感じた。思った以上にこの問題は複雑なような気がした。

次に注意点としてインドの交通にも触れておく。インドの交通でまず始めに驚くのはその騒々しさだ。ただでさえ交通量が多いのに、彼らは音楽でも奏でているつもりなのか、ひっきりなしにクラクションを鳴らす。そのため、慣れるまでいちいちビクビクしていた。信号が少なく、横断歩道もほとんどないため、道を渡るにも一苦労だ。逆走する人も多いので常に気が抜けない。彼らはスピードを抑える気がないのか出せるだけ出す。必然的に交通事故も多い。どれくらい多いかと言えば、学校が始まり最初の一か月でクラスメート4人がそれぞれ交通事故に、内2人は入院しなければならなくなるほど多かった。そのため、外に出る際は細心の注意を払うことをおすすめする。インドと日本の生活は大きく異なる。真夜中に友達の家から寮に帰る時、近かったので歩いて帰ると伝えると、その友人は「ここは日本じゃない、自分の今までの考えで生活していると痛い目に遭う」と言っていたが、まさにその通りだと思う。

 インドに留学することで他にも汚れに対する意識や水の使用量、日本の生活のしづらさ、日本の宗教観など日本に住んでいては絶対に見えてこないものがたくさん見つかった。これら経験は私の今までの考え方を大きく揺さぶった。今までの経験などまるで通じないのだ。私の21年間が全てひっくり返されたかのような気分だった。

この経験を活かして、今後の就職活動、卒業論文ともに励んでいきたいと思う。7639 7641 7640