リバプール・ジョン・ムアーズ大学留学帰国レポート

リバプール・ジョン・ムアーズ大学

レポート作成K.Y

 

期間:2012年9月4日~2013年7月9日

所要経費(1か月):宿泊費61,000円 食費30,000円 交通費0円 図書・学用品0円 医療費0円 衣服費5,000円 教養娯楽費0円 雑費2,000円

渡航・帰国費用:200,000円

授業料:0円

為替レート:1ポンド=140円

 

住宅について:大学の所有するいくつかの寮のなかで、私はキャンパスからの近さを重視しましたが、少し騒がしいことが多かったように思います。近さだけで選んだのは少し失敗だったかもしれません。

 

医療について:イギリスでは、General Practitioner (GP) への登録をしたほうが良いようです。GP登録すると、まず、その医師に診断を受けるそうです。また、登録によってNational Health Service (NHS)で原則医療費が無料になります。

 

治安・衛生について:リバプールはあまり治安が良くないと言われていますが、基本的に夜中に一人歩きしなければ危険なことはあまりありませんでした。また、衛生状況も比較的良いと思います。水道水をそのまま飲んだからと言ってすぐおなかを壊すわけではありませんでした。

 

受講科目

²        Coping with culture

期間:2012年9月17日~2012年12月14日

授業内容・到達度

Coping with cultureの授業では「文化」とは何かという定義からカルチャーショックについて、異文化理解・コミュニケーションなど、文化にまつわる様々なことを学習しました。2回のうち1回はレクチャー、もう1回はセミナーでした。レクチャーでは先生がパワーポイントを使って理論的なことを説明し、セミナーではレクチャーで習ったことをグループでディスカッションでした。留学生向けの授業だったので、他国からの留学生を含めたディスカッションでした。今までは、日本人同士でディスカッションをしたことしかなかったので、どうしても英語が分からなかったら日本語を使ってしまっていましたが、このディスカッションでは英語しかコミュニケーション手段がないので、自分の意見を言うのにかなり苦労しました。パワーポイントのスライドのコピー配布はありませんでしたが、授業後、ブラックボードと呼ばれるポータルサイトのようなものに掲載されたので、授業の復習ができました。2つのレポートで成績評価される授業で、1つ目は個人ワーク、2つ目はグループワークでした。いずれも課題が出されてから提出日まで時間があったので、しっかり取り組むことができました。また、提出前に先生に見てもらい、コメントももらえたので、他の授業と比べてやりやすい授業だったと思います

 

²        Comparative business cultures

期間:2012年9月14 日~2012年12月17日

授業内容・到達度

Comparative business culturesではビジネスカルチャーは国々によって異なり、それらは根底の文化の違いから生じていること、異国でビジネスを成功させるためにはそれらを理解し、実行することが重要であるということを中心に勉強しました。まず、Hofstedeという研究者の5分野における各国の文化の分析を習い、大まかな部分を踏まえてから、いくつかの特定の国のビジネスカルチャーについて学習しました。この授業も1回のレクチャー、1回のセミナーという構成でした。留学生もいましたが、現地の4年生が多かったので、授業についていくのが大変でした。特にセミナーでは主にディスカッションをしていましたが、話の内容すらわからないこともしばしばで、おいて行かれていると感じることが多かったです。ただ、現地生のなかには日本での留学経験のある人もいたので、分からないときに教えてもらうこともありました。①と同様、評価は2つのレポートで、ペアワークと個人ワークでした。書かなければならない分量が3000wordsと多く、なかなか終わらないので、非常に苦労しました。受講前は基礎知識の少ないビジネスについてかもしれないと覚悟していましたが、講義の中心が文化だったので、難しかったことは確かですが、何とかなったと思います。

 

²        Language and power

期間:2012年9月14日~2012年12月17日

授業内容・到達度

Language and powerは言語が社会における力関係の形成に大きく影響しているという、社会言語学のような授業でした。会話分析を通して話者の力関係を比べたり、社会地位・階級、年齢、性別などによって言語の使い方がそれぞれ異なることを勉強したり、メディアや政治においては言葉の使い方・使い分けが重要であることを習ったりしました。レクチャーの時間、セミナーの時間と分けず、講義を進める中で適宜練習問題やディスカッションを行うといった感じの授業でした。パワーポイントを用いた授業で、スライドのコピーが配布されたので、メモを取りながら授業を受けることができました。内容が難しかった上に、ほぼ毎回、読み物の宿題が出たので、大変な思いをしました。さらにレポートとテストの両方で評価されました。レポートは2つのテーマについて書かなければならず、2種類の同じ内容の新聞記事の比較と、会話分析でした。試験は800語程度の記述を5問から2問選択という形式でした。内容の難しさに加え、レポートの締め切りから試験日まであまり時間がなかったのも苦労した原因だと思います。また、試験では、紙辞書は持ち込み可でしたが、電子辞書は禁止でした。

 

²        Japanese for professional purposes

期間:2012年9月14日~2013年4月19日

授業内容・到達度

Japanese for professional purposesは翻訳の授業でした。本来は、翻訳理論の講義、日本語から英語への翻訳、英語から日本語への翻訳の3つの授業が毎週1回ずつだったのですが、ほかの授業と重なってしまい、semester1の英語から日本語への翻訳の日は出席できませんでした。しかし、先生に交渉したところ、それでも大丈夫だと言ってもらい、配慮してもらえました。理論の講義はパワーポイントを用いたものでしたが、英語をよく理解していないとあまり内容が分からないものでした。翻訳では、授業中に翻訳して、先生の解説を聞くこともあれば、宿題でやったものを説明してもらうこともありました。ただ、解説はしてもらうのですが、模範解答のようなものはもらえないので、聞いた後もう一度自分で考え直す必要がありました。英語から日本語への翻訳は、概して日本語から英語より簡単でした。日本語から英語の翻訳では、英語の表現の仕方が分からない、語彙力不足、ニュアンスの違いが分からない、辞書では1つの英単語に対していくつもの日本語が書いてあるが、どれが適切か分からない、と大変でした。しかし、英語から日本語では、意味は大体わかるので、いかに、より自然で分かりやすい日本語できるか、というところが問題となっただけでした。Semester2ではレポートとテストが課されました。評価は翻訳理論についてのレポートと実際に翻訳をするテストの2つで、1年の集大成という形で行われました。

 

²        English through the news media

期間:2013年1月7日~2013年4月19日

授業内容・到達度

English through the news mediaの授業ではテレビ・ラジオ・新聞などのメディアについて勉強しました。②の授業と先生が同じで、両方受講している生徒がほとんどだったので、テレビについては少し触れる程度で、主に新聞とラジオに焦点を当てた授業でした。初めにメディアの役割・種類等を勉強し、その後は新聞については、ヘッドラインの役割、構成、ニュースとしての価値、タブロイド・ブロード紙の違いなど、ラジオについては放送される順番や国営・民営の違いなど、個別に勉強しました。レクチャーが比較的大部分を占めていて、ディスカッションなどのセミナー部分が少なめだったと思います。この授業は2つのレポートで成績評価されました。1つは新聞についてで、2種類の同じニュースを扱う新聞記事の比較するものでした。Semester1で同じような課題があったので、比較的要領よく進められたと思います。もう1つはラジオに関するもので、ラジオ放送のニュースの原稿を書き、その分析等を行うものでした。

 

²        TV across languages

期間:2013年1月7日~2013年4月19日

授業内容・到達度

TV across languagesでは様々な国のテレビのニュース・コマーシャルなどを使った授業が行われました。テレビにおいては文化・言語がどう反映されているのかについて、ニュースやコマーシャル、コメディーなどを通して学習しました。この授業では少しだけ重要なポイントをまとめたパワーポイントで講義をした後、実際にニュースやコマーシャルを見て、ワークシートに取り組んだり、ディスカッションしたりすることが多く、楽しい授業でした。評価は3つのレポートで行われました。3つありましたが、1つ1つの分量が少なかったので、あまり辛くはありませんでした。1つ目は3か国のニュース番組を見て分析するというもの、2つ目は6つのコマーシャルについての分析、3つ目は自分の母国のテレビのここ10年のかたち・変化などについて書くものでした。ニュース番組についてとコマーシャルについてのレポートは、どれを選んで書くのかは自由で、自分で選べたので、書きやすかったように思います。

 

²        Managing business in China

期間:2013年1月7日~2013年4月19日

授業内容・到達度

Managing business in Chinaでは、簡単な中国語を学び、中国の文化・歴史などを踏まえ、中国ビジネスを成功させるための要素を勉強しました。評価比重が1番軽かったのですが、言語のパートで1番苦労したように思います。発音方法が日本語・英語と全く違う上に、発音の表記が英語で、基礎から徹底的にやるわけではなかったため、本当に大変な思いをしました。他の、文化・歴史・ビジネスにおける重要点などは、パワーポイントを用いた講義で、ある程度の基礎知識があったこと、同じアジア圏であるため共通点・類似点が多かったことなどから、言語パートに比べて、授業の理解という点においては容易だったと思います。しかし、オーラルの中国語テスト以外の評価に、10分の英語でのプレゼンテーションと3000語のレポートがあり、それらは苦労しました。おおまかな内容は理解できているのに、それを英語で発表したり、多くの分量で表記したりしなければならないのが大変でした。課題が発表された時点で大変なのが分かっていたので、コツコツ取り組み、何とかどちらも乗り越えることができました。

 

²        Britain in the international economy

期間:2013年1月7 日~2013年4月19日

授業内容・到達度

Britain in the international economyではヨーロッパ経済に関する授業でした。主に、ユーロの歴史を勉強しました。ユーロができるに至ったヨーロッパの歴史、欧州金融統合の必要性、ヨーロッパ内のExchange Rate MechanismやOptimum Currency Area など統一通貨ユーロ導入までの流れ・問題点など、順を追って習いました。ブラックボードではあらかじめ、授業のパワーポイントスライドが公開されていたので、予習・復習に活用しました。経済の専門用語が多かったこともありますが、基礎知識があるという前提で講義が進められたので、ついていくのが大変でした。数人の日本人留学生が受講してはいましたが、その他の学生は、現地生、しかも4回生で、今までヨーロッパ経済を専攻していた人ばかりでした。ディスカッションがなく、先生の講義を聴くだけだったのが幸いでしたが、明らかに周りより遅れているのが分かるのは辛かったです。2000語のレポートと、テストの2つで成績評価が行われました。ぼんやりというか、大まかなことは理解できたような気がしますが、深く、きちんと理解できたかというと、そうではないような気がしてしまいます。しかし、留学中で1番大変な思いをし、努力したのはこの授業だと思います。確かに度の授業も何かしらで必ず苦労はしましたが、この授業は、基礎知識が少ない、専門用語が多い、そもそも留学生向けの授業ではない、評価基準を超えるのにとても大変、など、こんなに必死になったのは初めてではないかというくらい、本当に必至になって勉強したと思います。

 

留学を終えての感想

留学して1番良かったと思えることは、以前に比べて自分で責任を持った行動・決断ができるようになったと思います。以前は誰かに頼ることが多く、自分自身は優柔不断で、そのようなことがあまりできませんでした。留学準備としてビザ書類の記入や大学への書類提出、寮の契約など、様々な締め切り・期限に間に合わせることがたくさんありました。ほかの人に頼るのではなく、自分の責任で重要なことをやらなければならず、その点で少しずつ成長できたと思います。

 

留学中でも、授業の選択・登録がややこしかったり、試験日程は自分で確認しなければならなかったりと、いろいろありましたが、人の指示で動くのではなく、自分でやらなければならないことが多かったです。学業面だけでなく日常生活においても、基本的には自己判断で、失敗しても自分の責任、ということばかりでした。そのため、しっかり自分で考えて、責任持った行動がとれるようになったように思います。他にも留学して良かったと思うことはたくさんあります。ほかの国に住んでみること自体、毎日が新鮮で、学ぶことが多く、良い経験だったと思いますし、日本にいた時と比べて、本当に様々な人々に出会えたと思います。それは単に「○○人」という出身国を表す「人」ではなく、いろいろな考えを持った人、性格の違う人といった意味です。もちろん良い人ばかりではなく、言い方は悪いですが、変な人、危険な人もいなかったわけではありません。しかし、それも含めて、良かったと思います。良いこともたくさんありましたが、辛かったこともかなりありました。

 

初めはなかなかリバプールの方言が分からなかったり、速くて何も聞き取れなかったり、知らない土地で、分からないことだらけでした。慣れるまでは本当に大変でした。多少慣れてからも、悩んでしまうことも多く、特に日本人が周りにたくさんいるという状態が悩みの種でした。授業選択の際、留学生は受け付けていないという授業が多く、結局ほとんどの日本人が同じ授業を受講することになってしまいました。留学を終えて感じたのは、本当にあっという間に1年間が過ぎていったということです。充実した1年だったのも実感します。イギリス留学は中学生のころからの大きな目標でした。目標を達成した今、次の目標を立て、それが実現できるよう、今回の留学で得たものを生かしていきたいと思います。