バルセロナ自治大学留学帰国レポート

はじめて知った「日本のよさ」

レポート作成Y.U

スペインから帰国した今、日本で生活できることに幸せを感じています。スペインへの留学を通じて日本のよさを初めて実感することができたからです。

例えば日本の治安は、スペインに比べて圧倒的に良いです。私が留学中に滞在していたバルセロナの市内は、スリや置き引きがとても多い街でした。店に行ってかばんを床に置いてしまうと気付かないうちになくなっていたり、あるいは中身の一部が盗まれたりすることがあるようです。事実、私の滞在中にも4人の日本人が被害に遭いました。そのため私は人が多い場所に行くと周囲を警戒し、自分の持ち物を注意して守るようになりました。しかし日本に帰国した時、多くの男性が後ろポケットに長い財布を入れているのを見て、「本当に平和なんだな」と思いました。

またスペインでは、人々のいい加減さも気になりました。例えばスペインでは時間にいい加減な人が多いです。待ち合わせ時間を決めても10~15分遅れてくることは当然ですし、授業も10分遅れで始まるのが普通のようになっています。自分が待ち合わせ時間に間に合わせて来たときに、友人たちが当然のように遅れてくると少しがっかりしてしまいます。それ以外に、約束に関しても少しいい加減な印象を受けました。例えば「今週中に~しよう」と約束してもなかなか連絡がこなかったり、約束しても突然キャンセルされたりすることが何度もあり、かなりがっかりした覚えがあります。そのような経験を通じて日本には時間や約束をしっかりと守る人が多いことに気付き、非常によいことだなと身をもって感じました。

最後に、日本の人々の気遣う心と察する能力素晴らしいものだと思います。スペインでは近所迷惑という考えはなく、多くの人が好きな時間に好きなことをします。例えば12時以降からギターを弾き始めたり、歌を大きな声で歌い始めたりするため、寝るのに苦労することがしばしばありました。「普通はこの時間そんなことを~」と思ってしまうことが何度もありましたが、その『普通』は日本人の私が考える『普通』であって、彼らの『普通』ではないことに気付きました。むしろ周りの人に気を使う日本人が特殊なのかもしれません。また、彼らが周囲に気を使わないということは、こちらの気持ちもあまり察さないということです。例えばルームメイトが夜遅くまで部屋で騒いでいたとしても、よほど不愉快そうな態度をとるか相手に直接言わない限り、こちらの気持ちを察してもらえることはありません。このような体験を通じて、相手の心情に配慮した行動のできる日本の人々の「空気を読む力」というのは本当に素晴らしいものだということに気がつきました。

以上のようにスペインでの留学生活を通じて、日本あるいは日本の人々のよさを知ることができました。今は自分が日本人であることに誇りを持っています。しかし実は留学するまでは現在と反対の考えをもっており、日本やその文化を好きになれず、いつか海外で暮らしたいと考えていました。今思えば少し安易な考えだったかもしれません。もし留学に行かず、留学前の考えのままその後の時間を過ごしていた自分を想像すると恐ろしく感じるほどです。

これからの時間は自分の生まれ育った地元のために何かできないかと考えています。自分をこのような人間に育ててくれた周囲の環境、つまり地元に対する感謝の気持ちが強いからです。地元で就職することはもちろん、地元のイベントに参加したり町内会の取り組みに参加したりできないかなど、あらゆる手段を探し、地元の活性化に貢献していこうと思います。