東フィンランド大学留学レポート

東フィンランド大学【2016年度前期帰国】交換

レポート作成O.N

私は、このフィンランド留学の経験を4つの項目に分けて書きたいと思います。

 

【住まい、生活について】

 私は、約9ヶ月もの間、Riverside Residenceに住んでいました。そこには、多くの留学生が住んでおり、キッチンは寮の中に1つしかなく、キッチンが他の国の人と交流する場でもありました。誕生日をみんなでお祝いしたり、自国の料理をふるまいあったり、一緒に夕食を食べたり、他の国の食文化や多くの人々とコミュニケーションをとることができ、本当に楽しかったです。学校で、授業が一緒になって友達になることもありましたが、住まいが一緒なことで、夜中に一緒に映画を見るなど、より多くの時間を過ごし、仲も深まりました。

Riverside Residenceは、駅にも大学にも近く、両方とも歩いて10分~15分程度で着く距離にあり、また、スーパーマーケットやCity Centerにも近いため、とても便利なところに位置していると思います。また、多くの学生がJoensuu Elliにも住んでおり、そこは街から少し外れた場所に位置しているため、ほとんどの学生が自転車やバスで大学まで通っていました。Elliは、Riversideとは違って、3~4人で、キッチンやシャワー、トイレを共有で使い、少人数で一緒に暮らすものでした。どちらに住んでも、良い点、悪い点は必ずありますが、9ヶ月間過ごす場所なので、自分に適した環境で住むことがベストだと思います。

 フィンランドといえば寒いイメージはありますが、8月の後半に着いた当初は暑く、22時ごろまで外は明るく、5月の帰国するころになると上着がいらないくらい暖かかったです。

しかし、もちろん冬は寒く、12月~1月後半あたりまでは、-30度近くまで冷え込み、外を出歩くとまつげまで凍るほどでした。日照時間もとても短くなるため、気分が下がることもありましたが、室内でできる趣味をみつけたり、友達と過ごしたりして、気分を紛らわしていました。

 

【授業について】

 前期と後期でとっていた授業の中でオススメを3つ紹介したいと思います。

1.  Introduction to Special Education

    この授業では、フィンランドの特別支援教育の実態や、実際に特別支援教諭として働いている経験からどのような授業を行っているのかなどの講義が行われました。そして、グループタスクとして、ヨエンスー内の小学校や中学校の特別支援学級のクラスを観察し、自国との仕組みと比較してプレゼンテーションをしました。授業の内容や進め方、教室の中の工夫まで、実際に観察することによって講義の内容の理解が深まり、プレゼンでは、他の国の取り組みまで知ることができ、興味深い授業でした。

2.  Introduction to Finnish School Education

    この授業では、フィンランドの教育の高さ、フィンランド教育の歴史や、評価の仕方など、講義は本当に興味深い内容のものばかりでした。そして、この授業では、大学の付属の小学校と中学校の授業と休み時間の観察のタスクが与えられ、25個程度の授業と6回の休み時間の観察が必要だったため、この授業をとってから、毎日のように授業観察に行っていました。主に小学校の授業を見学し、フィンランド語や数学やあらゆる教科の中で特に興味深かったのが英語の授業でした。小学生ながらも、比較級を授業で習い、また、発音の良さなど、日本の比べる点がいくつかあり、面白かったです。朝の全校集会での発表もタスクの一つで、受講生が国別に分かれて、自国の文化を子供たちの前で発表し、日本チームは、楽器を使って演奏しました。先生もとても親しみやすい方で、授業がすべて終わってから、受講生で、先生のお家に行き、一緒にパンを作って食べたりするなど、最後までお世話になりました。

3.  Survival Finnish

    この授業では、自己紹介、数字や曜日など基本的なフィンランド語を習いました。内容は基本的なものばかりなので、わかりやすく、ゲームを交えながら授業が進められたり、楽しかったです。必要最低限のフィンランド語は覚えておいたほうが、生活の中でも役に立ち、また、フィンランド人との会話のきっかけの一つになると思うので、受講をお勧めします。

【休日の過ごし方について】

 着いた当初や、帰るころになると、外も暖かいため、散歩したり、City Centerに立ち寄ったりして過ごしていましたが、冬の期間もながく室内で過ごすことが多かったです。ヨエンスーには、編み物をするための毛糸や道具を打っている店が多く、また、友達も編み物もしていたため、私も編み物を始めて、暇なときにやっていました。寒いときでも、スケートや、スキーや、また湖も凍っているので、その上を歩いてみたり、サウナに入ってから極寒の湖に飛び込んだりと、楽しめることはたくさんあります。冬休みは、二週間程度はあるので、ヨーロッパの国々に旅行にいき、気分をリフレッシュしていました。

 

【この留学を振り返ってみて】

 本当にこの9ヵ月間はあっという間に過ぎていき、日本でまたいつも通りの生活に戻ったときにとても違和感を覚えました。この留学を通して、他の国の人々と生活することも他の国の土地で生活することも初めてで、最初は戸惑うことが多かったり、文化の違いから理解しがたいこともありましたが、徐々に慣れていき、いろんな人と一緒に生活しているからこそ、楽しかったこともあり、助けられたことも何回もありました。同じ経験は二度とできないので、貴重な経験として、これからの自分に繋げていきたいと思います。

                         PA070018    街路