アリゾナ州立大学留学帰国レポート

アリゾナ州立大学【2017年度前期帰国】交換

レポート作成K.M

<留学前>

交換留学で海外の大学で何かを学んでみたいと思っていました。英語を学ぶことよりも、現地の学生と肩を並べて勉強してみたい、そんな思いが強くあったからです。しかし語学力の問題が立ちはだかり、留学の内定を得た3回生の夏頃には、希望する企業のインターンシップにも参加していて、もし、留学が無理だったらこのまま就活しようと思っていました。留学期間は4回生の夏から5回生の春まで。この留学に行くことを決めた時点で、5回生にならざるを得ない状況でしたが、5回生になってしまうことに対する恐れはほとんどありませんでした。きっと私自身、国際ハウスに住み、留学生が年齢などを気にせず様々なことにチャレンジする姿を見ていたからだと思います。それでも、5回生で帰国してからどのように就活しようか、と帰国後のことを考えて不安になっていました。しかし、自分の中で何も誇れるものがなかったこともあり、アメリカで自分にしかできない何かを見つけたいと思って留学を決意しました。

 

<留学中>

授業についていくことが出来たとは言い切れません。いくらか単位も落としてしまったし、100%授業を理解できたわけでもありません。それでも簡単な授業を取ることはせずに、アメリカでしか、ASUでしか学べないような授業を履修しました。具体的にはIntroduction to ~ のような大人数で講義を受けるような授業は少なめに、discussion の授業を多く履修しました。日本でdiscussionの授業を受けたことがなかった私にとって、基礎知識が皆無なトピックについてdiscussionすることは大変でした。全く発言しない私は相手にされずに空気のような存在になり、舌打ちされたこともあり、英語がしゃべれない劣等感に何度も苛まれました。しかし、友人(アメリカ人)に「みんなあなたが完璧な英語を話すことなんか期待していない。ここはアメリカで、みんなが英語を綺麗に話せる訳ではない。」と言われました。確かにスーパーのレジにいるメキシコ系のおばちゃんは訛った英語を話しているし、授業では中国人の女の子が片言でも一生懸命英語で思いを伝えている。自分だけが非ネイティブだと思い込んでいたことに気づかされました。そこからは、とにかく意思表示をすることを徹底しました。Discussionが始まった途端に「私は英語が得意じゃない、この部分がわからない」とアピールすることで、グループのメンバーはこれでもかと思うほど丁寧に説明をしてくれるようになりました。日本では大抵、助けを求めなくても周囲の人たちがその場の空気を読み取って、手を差し伸べてくれますが、それは日本独特の文化なんだと身を以て体験しました。そして、この日本文化は義務感からくる優しさではないのか、などの考えに至り、アメリカの助けを求めた時に本当に手厚く快くサポートしてくれる文化も素敵だと思うようになりました。日本の当たり前、普通が、普通ではない。そもそも普通という概念など世界のどこにもないということを学びました。

 

<留学後>

私は来春から、東京の大学院で、ジェンダー、セクシュアリティの研究をします。この選択は、主に10か月間の留学生活で得た問題意識が基になっています。トランプ大統領の就任、メキシコ系移民が多いアリゾナでの生活、セクシュアルマイノリティの学生が大半を占めたLGBTの授業、などアメリカのアリゾナ州立大学にこの期間に留学できたから、経験できたものがベースとなり、自分にしかできないと思える研究テーマが見つかりました。

 話が大きく飛躍してしまいますが、今はSNSで世界中の“今“を簡単にみることができます。地球の裏側にいる人とテレビ電話さえも無料でできます。でも、現地に行って、その人と直接会って話してみないと、分からないその人の思いや感情があるように、留学に行きその土地の文化や、そこで暮らす人と触れあい、今何が起こっているのか、その背景では何が問題になっているのか、自分で考えることが、大切なのではないかと思います。

私は幸運なことに、2017年アメリカ大統領選挙を現地で経験することができ、これらのことを強く実感しました。これからの修士生活でも自らアンテナを張って問題意識を持って研究に臨みたいです。

最後になりましたが、交換留学生としてアメリカに留学させて頂くにあたり、グローバル教育推進センターの職員の方々には本当に様々なサポートをしていただきました。本当にありがとうございました。

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