マードック大学留学帰国レポート

Western Australia州立Murdoch大学

レポート作成S.N

・留学中の学習について

大学の講義期間はリーディングとレポートが多く勉強で忙しい日々を過ごしました。そのため一学期は朝から夜まで大学の図書館にこもっていました。2学期からは大学にも慣れ、学習計画なども立てました。たとえば7時以降は勉強をしないなどメリハリをつけて学習しました。英語は第二言語ですが、そのことにもめげずにできるだけのことをしようと思い勉強することができました。その結果、前期、後期ともに好成績をのこすことができました。

・留学中体験した事、挑戦した事について

Farm Campに参加してきました。パース市内から北に約300km離れたCarnamahという場所にある農家の方にお世話になりました。このキャンプ中に数多くの初体験をしました。まず、羊小屋の一角で寝泊まりしたことです。初めは鼻につくにおいと羊の絶え間ない鳴き声に戸惑いましたが、人間の適応能力は不思議なもので、後には気にならなくなりました。シャワーがないので、髪を3日間洗わなかったことも初めてでした。 オーストラリアの自然の豊かさ、スケールの大きさには本当に驚きました。広大な土地に金色に輝く麦畑が広がっている光景は感慨深く、夜空一面を覆いつくす無数の星とプラネタリウムを凌ぐその綺麗さに圧倒されました。南十字星も見ることができました。トラックの荷台に乗って畑や牧草地を走りぬけたことも思い出に残っています。ほかに、初めて本物の銃で射撃体験をしたことが印象的でした。夜には満点の星空の下、トラックに乗ってうさぎ狩りに出掛けました。農家にとってうさぎは有害な動物なので駆除することがその目的の一つでした。サーチライトを使って探し、スコープでうさぎを狙うスリルを体験しました。

・日本と比較して感じた事(学習面・生活面)

学習面

オーストラリアの大学の授業(ユニット)はLectureとTutorialの二種類で構成されています。TutorialはLectureまた指定のリーディングで学んだことを持ち合って、内容の確認や自分の考えを伝える授業です。Tutorの指導のもと、生徒が中心となって進めていきます。 日本のゼミとは違い1年生からユニットごとにTutorialがあること、またTutorialでの参加度、貢献度が成績に反映されるため、学生はより積極的に授業に参加していると感じました。

日本の大学では講義で出席を取り、少しの感想文を書くだけで点数がとれるのでこのTutorialのやり方のほうが学生の勉強のためには幾分もよい方法だと思いました。 テキストはユニットを取りまとめる教授がテーマに沿って論文を編纂したものを使用しています。毎週読む量が多いですが、どれも興味深いもので、このユニットで教授が学生たちに何を学ばそうとしているのかを汲み取れるような仕組みにもなっていました。 そして学生の学習の友というべき「ユニットガイド」がオーストラリアの大学にはあります。最初のLectureあるいはTutorialで配られるもので、このガイドを元に日々の勉強をします。毎週の授業のテーマ、勉強の目標、Study Question、授業計画、課題のことなどが書かれており、とても役にたつガイドとなっています。LMSという大学のポータルサイトでも入手可能です。 この大学のインターネットシステムは大変便利です。Lectureを映像音声付きで授業後でも繰り返し聴くことができます。また、LMSにはTutorとの連絡のとり、生徒間同士の議論・質問の場所も設けられています。そして課題提出ポストも設けられており、ユニット指定のCoversheetを付けて提出することができます。 日本の大学でもポータルサイトの更なる拡充と成績評価の仕組みの変化が求められているように思います。また一年次から多くの論文を読む習慣をつける取り組みも必要であると思います。

生活面

オーストラリアでの生活は日本に比べてのんびりとしていました。住宅地にも電線や電柱が無く、広々とした空間に木々がしげり、とても気持ちよく生活することができました。夜空の星がきれいに眺めることができたのは感動でした。電線や電柱がないだけでも住空間は大きく変わるものだと気づきました。

パースのバス・電車・フェリーはTransperthという公的機関によって運営されています。一つの会社によって運営されているため、次のような利点があります。まず、バス・電車・フェリー間の乗り継ぎが出来ます。例えばバス車内でチケットを購入すれば、そのチケットを使って電車に乗ることが出来ます。次に運賃が安く済むことです。4ドルあれば大体の場所へ行くことが出来ます。同じ区間内であれば乗り降り自由です。そして、運賃をもっと安く済ませるにはSmartRiderという電子カード(ICOCA・SUICAのようなもの)を購入することをお勧めします。半額以下の運賃で交通機関を利用することが出来ます。また、バスと電車の乗り降りもカードをタッチする(パースではTag On/Offという)だけで済むので大変便利です。

私が見つけた日本の交通機関との相違点をいくつかあげたいと思います。まずバスですが、手をあげないと止まってくれません。(Hail the Bus!)バス車内には停車ベルがありますが、社内アナウンスはありません。なので、どこで降りるかを覚えていなければ、乗り過ごしてしまいます。乗り降りは前からでも後ろからでもできます。つぎに電車ですが、(バスも同様に)荷物を置く棚がありません。ドアは自動ですが、ドアの近くのボタンを押さなければ開きません。もちろん座席ヒーターもありません。日本の交通機関と比べるとそれぞれ便利なところと不便なところがあるのが分かります。

町と町の間が広がっているため、オーストラリアはやはり車が必要でした。日本のように自動販売機が無く、またコンビニエンスストアがほとんどないので、気軽にジュースやスナックを買うことができません。オーストラリアではColesやWoolWorthsといった大型スーパーは各地のショッピングセンターの中にあって、買い物を一度にできるようになっています。

・文化や宗教の違いで感じたこと 多くの家に滞在させてもらいましたが、どの家も広く、きれいな庭やプールがあり、日本でいう別荘のような感じでした。また家族も日本に比べて大規模でオーストラリアは子供が多いことにも驚きました。日本で家族写真が飾られているところはあまり多くありませんが、オーストラリアでは訪問したどの家にも家族写真があり、見ていて微笑ましくなるものでした。

オーストラリアでは飲酒・喫煙を日本より厳しい体制で規制をしています。酒やたばこのTVコマーシャルは一切なし。反対に飲酒・喫煙を控えさせることを目的とした政府系のショッキングなコマーシャルが流れています。たばこのパッケージも気持ちの悪い写真を載せてタバコのクールイメージを中和させようとする意図があります。日本のように酒やタバコの自動販売機もありません。一方オーストラリアの大学の構内にはTavernというパブがあります。日本では学校(教育機関)と酒の接点が無く、逆にタブー視されがちですが、オーストラリアでは各学生自身の自由と責任のものとして許可しているのではないかと思います。しかし、学校のみならず、一般のパブでも年齢証(郵便局などで発行してもらう)の提示が必要で、18歳に満たないものには飲酒させないという部分は徹底させています。価格の調整も行われています。一箱約16ドルが一般的な値段です。日本に比べると高めの設定です。まとめると、オーストラリアの飲酒・喫煙にたいする宣伝広告の規制は厳しく、販売も未成年の手にとどかないようにしている。また値段も高い。一方学内にパブがあるなど、ある程度の自由がある。日本の場合、大学と飲酒を切り離すのは一種のタテマエでしかなく、日本社会全体的には飲酒・喫煙非常に寛容であると言えるのではないかと思います。

Murdoch Christian Unitedという大学のサークルに参加してオーストラリアでキリスト教がどのように教えられ、また人々がどのように感じているのか学んでくることができました。 一環として家々を訪問して、人々の信仰やキリストについて聞く機会がありました。日本の場合、信仰についていきなり家を訪問されて答えられる(答えてもいい)人は少ないと思いますが、オーストラリアではそれぞれが信仰感を曲がりなりにも持っていて、初対面の人にも話してくれました。しかし、オーストラリアはキリスト教国ではもはやなく、文化的に「クリスチャン」という人が多くみられました。日本でも文化的に「仏教徒」と言っている人が大多数なのでその点では似ていると感じました。