北京語言大学留学レポート
北京語言大学 速成学院
レポート作成N.M
中華人民共和国 (北京语言大学 速成学院)
【受講科目】
- 综合课 授業1回 50分 × 10回/週 × 16週間 = 総授業時間 133時間
- 听力课 授業1回 50分 × 4回/週 × 16週間 = 総授業時間 53時間
- 口语课 授業1回 50分 × 4回/週 × 16週間 = 総授業時間 53時間
- 实用汉语课 授業1回 50分 × 2回/週 × 16週間 = 総授業時間 27時間
始めにクラス分けテストがあり、レベル別に20人ほどの少数クラスに分けられます。クラスメートはほぼみんな外国人で、さまざまな国の人と友達になることができます。中国語を学びに来た学生はもちろん、各国の企業から派遣された方なども語学研修に来ており、年代も国籍もバラバラです。
授業は、1と4が担任の先生による授業です。1は主に文法を学びます。2はリスニングの授業で、3はスピーキングの授業です。どの教科書にもCDがついていたので家で聞いて勉強することができました。4の授業は、HRのような感覚でした。基本的には中国文化を理解するための授業ですが、毎回授業内容が違っていて、先生にもよるようです。私のクラスでは、中国茶を学ぶセミナーを受けたり、部屋を借りる練習をしたり、映画を見たり、イベントの出し物の練習をしたりしました。割とどの授業も、実際に電話を本当にかけてみる、グループで小さな劇を作ってみる、などといった実践や討論の機会を多く設けられていました。ですからクラスメート全員と話すことができ、周りからいい刺激をたくさん受け、自然としゃべられるようになっていきます。
【住居と生活】
住居の種類 : 大学内の一人部屋寮(会议中心)
生活費(1か月)
- 寮費 ・・・ 60750円 (135元/日)
- 食費 ・・・ 23000円
(1元=15円で換算)
私が宿泊していた寮は、もともとはビジネスホテルだったようで、空き部屋は今でも普通のホテルとして営業しています。ですから他の寮に比べ値段が高いですが、やはり値段が高いほど綺麗な部屋のようです。各部屋のドアはオートロックで、ベッドが1つ、机が1つ、椅子が1つ、テレビが1つ、小さな冷蔵庫が1つ、クローゼットが1つ、洗面台、シャワー、トイレがついていました。また、私の寮は、従業員の方が掃除をしに来てくれていました。毎日ごみを持っていき、洗面台とトイレを掃除してくれます。週に1度シーツを換えてくれ、たまに掃除機をかけたり窓を拭いたりもしてくれます。従業員の方と仲良くなって立ち話をしたりもしょっちゅうでした。また、部屋に入ってほしくないときは札を立てて掃除を拒めます。そして寮の1階にはフロントと、日本料理レストランと中華レストラン、小さな売店があり、2階にはカフェがあり、よく利用していました。4階と6階にコインランドリーがあり、洗濯機と乾燥機があります。フロントでカードを購入して使います。狭い部屋で干すので、たくさんハンガーがあると便利です。中国のスーパーでも安く買えます。この寮は、授業がある校舎までも比較的近いので、とても生活しやすい環境でした。私は、2月から7月の間、留学していましたが、虫などはほとんど見ませんでした。下水があまりよくないので、異臭がしたり水がつまったりはよくしましたが、フロントに言いに行くと修理してくれました。しかし臭いはなくならないことが多かったです。割とメンテナンス?のための停電のようなものがよくありました。だいたいそのような停電のあとは、水道から茶色い水が出たり、シャワーから砂が出たりしてとても汚いので注意が必要です。しばらく出したままにしておくと元の水に戻ったりしますが、常に新しいミネラルウォーターを用意しておくことをお勧めします。
生活についてですが、北京は大気汚染が深刻で、視界は悪いくらい空気が汚れています。中国人や他の外国人はおおらかなのか、あまり気にしていない様子ですが、私は乾燥した空気と大気汚染でのどが痛くなったりイガイガしたりし通しでした。また、寮の窓やカーテンをきっちり閉めているつもりでも、隙間風はあるようで、寒いだけでなく、砂や汚染された空気もたくさん入ってきていて、朝パソコンを指でなぞると砂がついていたりなどするほどです。私の友人は寝ているときにもマスクをしないとのどがガラガラになると言っていました。また、衛生面は日本に比べ非常に劣っています。路上で売っている食べ物などは、食べなれている中国人でもおなかを壊すことがあるようなので、慣れていない日本人は特に注意が必要です。私は普通のレストランで食事をしていましたが、ウイルス性胃腸炎にかかり、入退院を繰り返しました。大学内に日本語も対応の病院がありますが、私はおすすめしません。誤診などが多いので、慎重に判断する必要があります。
【留学を終えての感想】
現在中国は大気汚染や、領土問題など、日中関係は厳しい状況で、反日感情を持つ中国人も多いです。実際私も、観光に出かけた際に、反日感情を持つ中国人の方に軽くつかまり、説教のようなことをされたりして、すごく嫌な気持ちになって悔しい思いもしました。しかし、その事実を別の中国人に素直に話し、率直な意見を交換しあうことで、日本のことが大好きな中国人も私が想像していたよりたくさんいることも知れました。また、その他の外国人とのかかわりも多く、いろいろな言葉や文化を知ることができるので、中国だけでなく、いろいろな国の友達を作りたいと思う人なら、北京語言大学はとてもいい学校だと思います。
【後輩へのアドバイス】
留学に行く前は、自分の中国語に自信がなくて、ちゃんとやっていけるのかと不安ばっかりで、いざ行ってからも始めはクラスメートの言葉が聞き取れず、みんなの語学レベルがすごく高く感じて、ついていけない、と焦ったり悩んだりしていました。きっとこれから留学に行かれるみなさんも、たくさんの不安をお持ちかと思いますが、心配しすぎる必要はありません。中国語ができなくても、話せなくても、大丈夫です。それをできるようにするために行くのですから、大きな気持ちでドーンと行ってみてください。遅すぎる、早すぎるといったことはありません。留学するのと、日本でゆったり中国語を学ぶのでは大きな差があります。留学は、周りの環境が自分を勉強させ、成長させてくれます。自分自身を信じること、努力をあきらめないことです。新しい環境で、積極的な自分に出会いましょう。留学がこんな簡単にできるのは、学生のうちですよ。がんばれ!!