国立台湾師範大学留学レポート

国立台湾師範大学【2014年度後期帰国】 交換

レポート作成U.M

 今回、台湾師範大学への一年間留学を終えて一番に感じることは、私のこの留学を支えてくれた人々への感謝の気持ちです。家族や学校や友人の支えがあったからこそ、この留学を終えることができたと強く感じています。この留学で得た物はとても多く、今後の自分の人生に役立っていくことばかりだと思います。多くの台湾人や留学生、そして私と同じような日本人留学生と関わり、今まで自分の中に無かった考え方や世界を知りました。なので、この留学は自分の視野を広げるとても良い機会になったと思います。
 台湾で得た一番大きな事は勿論中国語力です。私は台湾に来る前、大学で二年間中国語を勉強しました。しかし、いざ台湾に来てみると、先生や周りの人々が話している事が半分もわからず、また自分の言いたいことも上手く伝えられないという現実に直面しました。二年間勉強したのだから日常会話は何とかなるだろう、という考えはすぐに打ち消されました。しかし、毎日中国語での授業を受け、中国語を使って生活しているうちに、三か月ほどで耳が慣れ、半年ほどで言葉がスラスラ出てくるようになりました。語学を学ぶにはやはり環境がとても重要であると強く感じます。そして約一年経った今では中国語での会話がとても楽しいと感じ、もっとネイティブに近づけるように努力していきたいと思っています。日本に帰ってきてから中国語を使う機会は一気に減ってしまいましたが、台湾で身に着けた中国語を忘れないためにも、変わらず中国語の勉強を続けていこうと思っています。そしていつか「特技は中国語です」と言えるようになりたいです。
 
 私は、台湾という国は日本人にとって住みやすい国であると感じています。気候も日本とさほど変わらず、治安も良いです。そして台湾で生活していても、日本の文化と切り離されることはありません。街を歩けば日本料理店や日本ブランドのお店が並び、日本のアニメやキャラクターで溢れ、「日本」という単語を聞かない日はありません。また、日本人や日本の文化に関心を持ってくれている人々が多く、すぐに台湾人と打ち解けることができます。しかし、時には台湾人の方が自分より日本について詳しく知っており、自分が自国について知らなすぎていることを恥ずかしく思います。これは台湾に限ったことではないですが、他国の文化を知りたいなら、先に自国の文化について知っておいた方がいいかもしれません。
 台湾には、私が留学中に必要としたものは全て揃っていました。大学の近くには生活用品店や文房具屋があり、そこへ行けば大概のものは置いてあります。しかし、もし家電や衣服などの品質を気にする場合は日本から持ち込んだ方が良いかもしれません。特に衣服においては、日本より値段が安いことがとても魅力的なのですが、生地がペラペラしているものが多く、また一般的に日本人が好むような服装とは少し違うので、欲しいと感じる衣服にはほとんど出会えませんでした。
 留学中のお金の払いはほぼ現金払いをしていました。現金はcitibankの口座を使い、日本円を送金してもらって台湾ドルで引き出す、という方法を行っていました。現金払いが多かった理由として、レストランと呼べるような食事処以外、クレジットカードが使えないことや、あまりまとまった買い物をしなったことが挙げられます。また、台湾にいる間にスキミングの被害にあってしまったことから、できるだけクレジットカードは使わないようにしていました。
 台湾師範大学は歴史のある大学で、付属の国語教学中心という語学学校も台湾で一番大きく、一番歴史のある語学学校です。中国語を学ぶにはとても整った環境であると言えると思います。私は一年間師範大学の学生寮に住んでいたのですが、学生寮は他の交換留学生と4人で一部屋を使います。寮に住む前や住み始めた頃は、個人の空間が無く苦痛なのではないかと不安でしたが、徐々に慣れていき、最後には常に中国語を使って話せる相手がいるという環境を楽しめるようになりました。トイレ・シャワー・洗濯機はフロア全体で共用し、キッチンもないので設備は正直整っているとは言えませんでしたが、学生寮での生活もとても良い経験であったと思っています。
 留学中の食事はほぼ、外食か外で買ってきて部屋で食べるかの二択です。最初はいろいろなものが食べられることや新しいお店を見つけることを楽しんでいましたが、徐々にバリエーションが無くなっていき、毎日何を食べるかが最大の悩みとなります。
 
台湾での思い出は全て私にとってかけがえのないものです。この経験を無駄にすることなく、今後の学習や生活に役立てていきたいと思います。

 

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