中国人民大学留学レポート
中国人民大学留学帰国レポート (中国:北京)
レポート作成M.S
<受講科目と授業>
精読、口語、聴力、閲読、写作
精読:毎週3回授業があり、授業の内容は、教科書の各課に主体となる文章と少し短い文章の2つがあるので、それぞれの文章を1人1文ずつ読み、新出単語の意味、構文の使い方を勉強し、勉強した構文を使って例文を作ります。そのあと練習問題をやり、答え合わせをします。このとき間違ったところはなぜ間違ったのか、また私たち外国人はどのようなところに注意すればよいのか教えてもらいます。そのほかには本文の内容についてクラスみんなで話し合ったりもします。
口語:毎週3回授業があり、新出単語の意味、会話などでよく使う構文の使い方を勉強し、その構文を使って1人1文ずつ例文を作ります。その後、例文を作る練習と対話練習のなかで構文や、決まった言い回しを練習します。また、練習が終われば本文の内容についてクラスで話し合います。このとき、2人で話し合う時もあれば、5~6人のグループになって話し合ったり、さらにはクラスを2つのグループに分けて討論したりすることもあります。口語の教科書は中国の文化や習慣だけでなく、いろいろな話が載っているので、クラスで話し合うと1つのテーマについてさまざまな意見を聞くことができます。
聴力:毎週2回授業があり、先生が授業の前に音楽を流してくれたりもしました。毎回1課やっていくというペースでまず本文に出てくる新出単語を確認し、先生が流すテープを聞いて練習問題をやっていきます。答え合わせをし、間違ったところはもう1度テープを聞いて確認します。また、教科書の内容から中国の文化や習慣などの話になることがあり、先生がさまざまなことを教えてくれました。中でも印象の残っているのは今の中国の学生を取り巻く環境についてです。そこからクラスメートそれぞれの国では中国とどのようなことが同じで、どのようなことが違うかなど話し合いました。この授業は聴力の授業ですが、ただ単にテ-プを聞いて問題を解くだけでなく、話す機会が多くとても楽しかったです。
閲読:毎週1回授業があり、中国語の長文読解の練習をします。毎回の文章の長さは決まっておらず、内容によって1回の授業で読み終わらない時もあります。授業はまず制限時間内に文章を読み、問題を解きます。その後、先生が文章を読みながら重要な単語や構文、書き言葉などを説明するのを聞いて文章全体を整理し、みんなで一緒に問題を考えていきます。私たちの閲読の先生は特定の教科書を使うのではなく、先生がクラスのレベルを考えながら、さまざまな教科書やHSKで使われた文章を選んできたものを使うのでとてもやりやすかったです。
写作:毎週1回授業があり、中国語での自己紹介、作文、はがき、メールを書くときの書き方や決まった言い方を勉強しました。写作の教科書は各課に本文がいくつかあり、その本文で使われている単語や構文、書き方を勉強した後、宿題として勉強した構文を使って特定の文章を書きます。宿題は1課終わるごとに出されていたためほぼ毎回ありました。提出した作文は次の週に返されるので、すぐに自分でどこが間違ったのか確認できました。
<住居と生活>
- 住居の種類:大学にある留学生楼1楼
- 生活費(1ヶ月):寮費…0円(交換留学のため)
私費なら約14,000円
食費…約11,500円
図書…約2,000円(セメスター開始時のみ)
雑費…約10,000円
上記は1元=13円で計算しました。私は交換留学だったので寮費・学費は無料で、さらに毎月約14,000円の奨学金がもらえました。中国はそれほど物価が高くないので、がんばれば奨学金だけで生活することも可能です。学校の周りにはスーパー、食堂、銀行など何でもあり、バス停、地下鉄の駅もすぐ近くにあるのでとても便利です。
寮ですが、2人部屋と1人部屋がありますが、交換留学生が無料で住めるのは2人部屋で、2人部屋の寮は各階にキッチン、シャワー、トイレがあり、共同で使います。また、私たちが留学していた時はインターネット料金は無料だったのですが、今年から有料になったそうです。
<留学を終えての感想>
私にとってこの留学は2回目だったのですが、やはり1回目の短期留学とは違い、「中国語」だけでなく文化や習慣についても知ることができました。授業では私たちの年齢に近い先生が多く、教科書の内容は堅苦しい内容ではなく中国の文化や、現在中国で流行しているものや言葉についてなどさまざまでした。そして、授業以外に中国人学生と相互学習もしていたのでさまざまなことを知ることができました。
また、留学初日に北京首都空港から大学に行くまでにタクシーで中国語が全く通じなかったので、1年後の帰国の時には日常生活には困らないぐらい中国語を話せるようになろうと思い勉強しました。そこで先生、購買のおばさん、ルームメイトなどと話すようにした結果、共通語を話す北京の人だけではなく旅行に行った先の現地の人と話すこともできるようになりました。このように生活していく中で自分から動いていかないと何もできないということを感じ、何事も自分で挑戦していかなければいけないのだととても思いました。
<後輩へのアドバイス>
実際に留学するということを考えると、すべて自分でやらなければならず、やっていけるかどうかとても不安になると思いますが、ぜひ挑戦したほうがいいと思います。最初は大変ですが留学することでさまざまな人と出会い、さまざまな考え方を知ることができ、自分の考え方も変わります。また、留学経験があることで就職活動において「自分は海外で日本語以外の言語を使って生活し、さまざまなことに挑戦してきた」という自信にもなり、就職活動も留学と同じように自分から挑戦していこうという気持ちで活動していくことができると思います。