淡江大学留学レポート
淡江大学【2017年度後期帰国】交換
レポート作成M.K
今、留学を終えて改めて一年間という時間がいかに限られた短い時間であったかということを痛感しています。留学は私自身の長年の夢であり、中学生の頃、アメリカへホームステイしたことをきっかけに、漠然といつか絶対にどこかへ留学へ行きたいと思っていました。それが、まさか交換留学という形で叶えることができるとは思いませんでしたし、渡航前は期待と不安で毎日押しつぶされそうでした。
台湾へ飛び立ち、なんとか一人で学校までたどり着き寮の部屋へ入ると、私のルームメイトはフランス人でした。それまで私の中のフランス人のイメージは、本当に自分と縁遠い存在で、誇り高くてオシャレ、という感じでした。何より私が不安に思ったのはコミュニケーション面で、なぜなら私はそれまで、必要だということはわかっていながらあまり真面目に英語を勉強して来ず、以前受験したTOFLの成績も散々な結果であったため、まともにそのルームメイトと会話できる自信がなかったからです。案の定、私が話す英語はまるで幼児のような内容ばかりでしたが、ルームメイトはどんな時でも嫌がる様子見せず耳を傾けてくれました。そして度々、私に質問を投げかけて私が話しやすいように配慮してくれました。私はまさかヨーロッパ圏の人とここまで仲良くなれるとは思っていなかったし、彼女のおかげで私のフランス人に対するイメージがいい意味で大きく変わりました。私の英語力は以前よりは上がったかもしれませんが、大きく変化したとは言えないレベルです。しかし、そのルームメイトからは語学以外の、たくさんのことを学びました。6月、彼女が留学期間を終えて帰国する時は本当に心の底から悲しくて涙が止まらず、日本へ一時帰国した時も気持ちの整理がつきませんでした。留学中に、ここまで別れを悲しめるほどの友人ができたことは、本当に幸せなことだと思いました。その後、私は日本でひと月ほどアルバイトをしてから8月に東南アジアへ一人旅に出ました。
話がそれるのですが、台湾の大学は夏季休暇が2か月半ほどあります。この間、留学生たちはそれぞれの過ごし方をします。私は日本へ一時帰国した後、ひと月ばかりを旅行に充てました。時間がある今しかできないことをしたいと思ったからです。他の留学生仲間たちはそれぞれ、日本へ帰国したり、台湾に残って現地の語学学校で短期講習を受けたり、近隣の国へ旅行に行ったりと、様々な過ごし方をしていました。せっかくたくさんの時間があるので、台湾に留学に行かれる方は、夏休みの過ごし方も自分でしっかり考えて、思い切っていろんなことに挑戦してみてほしいと思います。
9月の頭に私は再び台湾へ戻りました。その際にはすでに次のルームメイトが発表されていました。私の後期のルームメイトはベトナム人でした。私はすごくうれしくて、なぜなら8月の東南アジア旅行でベトナムを訪れていたので、たくさん共有できることがあると思ったからです。部屋にルームメイトが来た日は、ベトナムで買った様々なお土産を見せたり、旅行の思い出を語ったりしました。彼女は中国語がとても流暢だったので、私たちは会話するときいつも中国語で話していました。お世辞にも上手とは言えない、発音も文法も無茶苦茶な私の話を、いつも興味深そうに聞いてくれ、時折間違いを直してくれました。また、彼女は自分の国についてどんなことでも教えてくれ、聞くと何でも丁寧に答えてくれました。逆に、日本のことについて何でも興味をもって質問してきました。何よりうれしかったのは、後期に彼女が淡江大学の日本語入門の授業を履修していたことです。
後期に、私は少し人間関係や自分の今後の人生について悩む時期があり、何事も悲観的に捉えてしまっていました。そんな時に、私のルームメイトや、同じ寮の友人がいつも心の支えとなりました。彼女たちとは、これから先もずっと、住んでいる国は違っても良い友人同士であると思います。留学で学べること、得られることは語学力のみではありません。私は頭が良くはないですし、語学力も他の人に比べるとまだまだ全然足りていないと思います。ですが、現地で得た交友関係や学んだこと、培えた精神力はどんな人にも誇ることができますし、今の私の財産です。もし、留学に行こうか悩んでいる人がいたら、「行ったほうがいい!」と声を大にして言いたいです。そして、もし留学に行く前で、不安で一杯だという人がいたら、大丈夫です、現地に行ってしまえば大抵は何とかなります。その時の不安は私もたくさんありましたが、留学を終えた今振り返ると、自分が当時何について悩んでいたのか全く思い出せないです。
最後に、私自身、交換留学を経験できて本当に心の底から良かったと思っていますし、多くの感謝しなければならない方々がいます。私は今後、就職活動の際にこの貴重な経験を大いに活かしていきたいと考えています。それが、留学でかかわった方々への私なりの恩返しだと思います。