東フィンランド大学留学レポート

東フィンランド大学【2014年度前期帰国】

レポート作成H.E

フィンランド交換留学は私にとって初めての長期海外留学で、それと同時に親元を離れて暮らすのも今回が初めてでした。言語面での苦労が初めの方はありましたが、同時に生活面で混乱したことも多かった気がします。そんな中でも私は周りに恵まれていたらしく、多くの友人が色々と助けてくれました。特に同じ大学に通うフィンランド人の友達には本当にお世話になりました。

フィンランドでの交換留学を終えて私が思ったのは、留学する前にある程度英語が話せるレベルになっておけば良かった後悔しています。また、自分の勉強する分野を明確にし、英語でもそれが出来るようにしておいたほうが良かったと思いました。私が留学したのは2回生後期からでしたが、その時はまだゼミがなく、これといったmajorが無かったため何を勉強しているのか自分でも良くわからない状態だったので「What’s your major?」と聞かれた時に説明が出来ない場面が何度もありました。そういう意味では、ゼミが始まる3回生になってから留学しても良かったのかなと思うこともありました。とにかく、自分はこれを勉強にしUEFに来たんだという確固たる何かがないと約1年間勉強するのが辛いかもしれません。国際文化学部の学生にはそこに気を付けてこれから留学に行っていただきたいと思いました。

渡航の際に持っていく荷物についてですが、ヨエンスーには生活する上で必要なものはほとんど揃っているため極端な話パスポートと在留許可などの貴重品とPCさえあれば何も要らないと思います。あとはwi-fi環境があればスマートフォンも使えるので持って行くと良いでしょう。しかしそれ以外の衣服や日用品は簡単に手に入るので、今思えば荷物はそんなに要らなかったなと思います。それから、住み始めてからカーテンや布団など家具や寝具、冬に備えてコートやブーツも必要になってくると思いますが、あまり買いすぎると日本に帰る前に売ったり誰かに譲ったりする手間が多くなって面倒になるので、あまり物を増やさないほうが良いと思いました。

留学中一番辛かったことは冬の日照時間の短さです。明るくなりだすのは10時を過ぎてからで、2時か3時過ぎになると日が沈んで暗くなるような生活が冬の間続きます。11月、12月頃は特に辛くて、気持ちが沈みがちになっていたのでなるべく友達と喋ってストレスを発散したり、イベントに参加したりして気を紛らわせていました。でも雪が降り出すと周りの景色がパッと明るくなって、晴れた日はキラキラと空気が光って綺麗でした。逆に留学中一番良かったのは、フィンランドの初夏を体験出来たことです。5月、ヨエンスーの気温も徐々に上がり日照時間も随分と伸びていきました。日差しがさんさんと森に降り注いで辺りは緑一面になり、フィンランドで最も美しい季節の始まりを体験することができました。友人とピクニックにいったり、湖へ泳ぎに行ったり、森を散歩しているだけでも楽しいです。夜7時になっても昼のような明るさで、日本では絶対ないような貴重な体験ができました。

留学を終えて今感じることは、留学を通して少し自分に自信を持つことが出来たということです。また留学して初めの方は自分の英語が上手く相手に伝わらず悔しい思いを何度もすることがありましたが、それでもめげずに頑張れたのは周りのサポートがあったからだと思います。仲の良かったフィンランド人の友人達は英語を大学で専攻としていたのでよくその子たちに助けてもらいました。半年経ったぐらいでリスニングやスピーキング力が少しついたかな?と実感してきました。また春セメスターでは大量の課題をこなすためにエッセイを書いたためリーディングやライティングする力も少し伸びたかなと思います。英語もそうですが、コミュニケーション力というか交渉する力がついた気がします。向こうに滞在中、銀行や家、また旅行中もトラブルがありましたが、色んな意味で戦わなければいけないことがありました。その度にどう伝えれば相手が納得してくれるのか、自分の要求に答えてくれるのか考えてコミュニケーションを取るようにしていました。英語という言葉のツールを最大限に活用する機会がこういったトラブルの数々だったし、自分が成長する上での源となったと今では確信しています。おそらくそれらの経験は将来社会に出た後も役立つのではないかと思います。

また、ヨエンスーで色んな国の友達が出来たのも自分にとって良い刺激となりました。中国や韓国、中東、ヨーロッパから南米まで幅広い国籍の人達と知り合って自分の価値観が変わったし、当たり前と思っていたことが当たり前ではないことに気付かされた場面が何度もありました。その国の事情を教えてもらったり、文化や習慣の違いを話したりする時間はとても貴重だったと本当に思いました。様々な国から来た同世代の子たちと交流することが出来たのは本当に良い経験だったし、刺激になりました。各国の料理を作って紹介しあったり、映画を見たり、パーティーをしたり、色んな形で異文化交流することができ、かけがえのない大切な思い出がたくさん出来ました。

従って、留学先をフィンランドにして本当に良かったと今は自信を持って言うことができます。