ストラスブール大学留学レポート
ストラスブール大学【2014年度前期帰国】
レポート作成F.M
<始めに>
こんにちは。私はこのストラスブールで一年間勉強してきた者です。後々の後輩達が私のレポートを見てストラスブールに興味を持ってくれれば幸いです。
<ストラスブール>
フランスの北東、ドイツの国境沿いに位置するストラスブールは建築や文化なども大変ドイツに影響を受けている町です。小さい町ですが、イベントは盛んで、特にクリスマスは発祥の地とされており大賑わいを迎えます。では、この町の良い点、悪い点を挙げていきたいと思います。
・良い点
家賃が安い
フランスで第7、または第8都市のストラスブールは学生都市と言うこともありパリに比べ家賃が大変安く住みやすいです。
治安が良い
学生の多いこの街は治安も良いです。しかし、それでも、パリやマルセイユに比べた時の話で、やはり深夜に女性一人が出歩くのはお勧めしません。
ドイツが近い
ストラスブールはドイツに20~30分でバスに乗って簡単に行くことが出来ます。これにより、フランスよりドイツでは物価が安いので、高価な物や日常品が安く手に入ります。また、タバコもドイツの方が大変安く、喫煙者の方にはお勧めです。
さらに、ドイツのフランクフルトにはルフトハンザと言う大変格安の航空会社があり、日本とフランクフルトを時期によっては往復10万円(1€=138円 現在)近くで乗ることできます。また、フランクフルトの空港からストラスブールまで直行バスも通っていますので、大変移動もスムーズです。
・悪い点
町が小さい
小さい分住みやすいのですが、その反面飽きが来るのが早いのも事実です。
・個人的感想
学生が住むのには申し分ない町だと思いますが、都会派の方からすると少し退屈な町かもしれません。私は田舎派なのでこの町に満足でした。留学する人達からすると、どうしても町並みの綺麗なところに住みたいと思っていしまうかもしれませんが、何ヶ月も滞在していると町並みなどはそれ程重要じゃなくなってきますよ。何が一番重要か?というと、やはり安全性と利便性などではないでしょうか。
<IIEF(ストラスブール大学が開講している語学学校>
ストラスブール大学が開講している語学学校で、アルザス圏のなかでもトップクラスに人気のある語学学校です。夏期講習は少し値段が張りますが、一年間の通年コースや半期ごとのセメスターコースは他の語学学校に比べ安いです。A1・A2クラスはフランス語をメインに勉強しますが、B1以降のクラスはオプション授業などでフランス文化、社会、食などさまざまな授業を選択することができます。先生達も大変フランクで質問や生活の相談などもしやすい環境が整っています。また、語学学校内部でさまざまなイベントを企画しており、ワイン倉の訪問や近場の観光スポット巡り、ヨーロッパパーク(遊園地)の企画など設けており、自由参加になりますが友達の輪を広げたい、いろいろ体験したいという方にはお得なものが多いです。
個人的感想
この語学学校はたいへん優秀で文句なしでした。単位認定留学として危惧される、授業シラバスの資料などもスムーズに用意してもらえました。ただ、授業修了書の発行がテスト終了2,3ヶ月後になるので、それまでに帰国する方は修了書を送る手続きが必要になります。また、他の大学の語学学校に比べると授業時間が短く多くの単位を取得することは望めません。多くの単位取得を希望する方は夏期講習などに出席するのが望ましいです。しかし、夏期講習も8月からの開講なので後期授業終了5月末から滞在期間を大幅に伸ばす必要があります。年度によって夏期講習時期も変わってくるようなのでその年ごとに随時確認をお願いします。
<ストラスブール大学>
さまざまな学部を併設している総合大学で、キャンパスは無難に綺麗です。大きさは龍谷大学瀬田キャンパスとそれ程違いを感じませんでした。語学学校に入学しても学生証を登録することが義務付けられており、それで学食など各施設を利用できます。
注目のポイント
何といってもこの大学には日本語学科があることが一番利点だと思います。お互いの文化に関心のあるもの同士、コミュニケーションが取りやすく取っ掛かりも出来やすいので、関係も作り易いです。また、この大学では日本語がアジア圏の言語の中でもダントツの人気で、毎年200名近くの日本語学科の学生が入学しているようです。また、スピラルという大学が設けているインターネットシステムがあり、それに登録することによってお互いの勉強したい言語保有者どうしで連絡し、会うこともできます。
大学寮
ストラスブール大学は大学寮も多数保持し、比較的安上がりで住居を借りることも出来ます。特に一番安い寮などは住宅補助も含めると、光熱費含め月1万円前後で借りることができ大変優秀です。しかし、その安さ反面いろいろな衛生的問題や騒音問題などもあったりしたようなので「住めば都」という方にはおすすめです。他にも、値段は上がりますが大変環境の良い寮もあるので色々調べてみるのも良いと思います。
個人的感想
こちらも文句なしです。やはり、日本人として日本に興味のあるフランス人たちが多数いるのは嬉しくなります。また、その年の人にもよりますが学生寮で日本人とフランス人の交流パーティーを開催していることもあるので、色々な人と知り合い誘ったり、誘われたりすると良いと思います。しかし、ここの大学の日本語学科は大変難しく、2年次からは日本の高校生が一般的に使う歴史の教科書などを翻訳するなど、転部する生徒も多く残念なところもあります。
まとめ
特にこれといった問題もない町でおすすめと言えます。学校も大変優秀で文句のつける所は余りありません。私自身、この町を気に入っており一年間をここで過ごせたことを良かったと思っています。しかし、私個人の意見からすると町選びはそれ程重要ではないと考えています。というのも、長期で滞在することで良い面、悪い面は少なからず見えてき、またそれを受け入れてくるものだと思いますので、町を選ぶ際はそれ程気負わず「こんな町に住めたなら良いな」と夢見心地気分で問題ないのではないでしょうか。それが、当たるにしろ、はずれるにしろ一年間を過ごした思い出と友達は大切であり、その町も好きになれていると思います。それでも、もしこのレポートを読んでストラスブールを気に入っていただき、過ごしていただければ私としてもとても嬉しいことです。それでは、フランスでの生活を楽しんで頂けたらと願っています。