ブリティッシュコロンビア大学留学レポート
2025年2月号 S.T
レポート作成T.S
「留学をしたい!」——高校生の頃に抱いたこの夢が昨年の春、ついに実現し、気がつけば10か月の留学が終わりを迎えようとしています。
留学当初は、ホームシックやカルチャーショックに悩まされ、「もう帰りたい」「こんなはずじゃなかった」と何度も思いました。もともと8か月の予定だった留学を4か月に短縮しようと考えたほど、日本への帰国を強く望んでいた時期もありました。また、最初のクラスは9割以上が日本人で、「何のためにカナダまで来たのだろう」と落胆したのを今でも覚えています。
しかし、「このままではいけない、環境を変えよう」と決意し、クラス分けテストを受けてコース変更を試みました。そして無事に合格。自分で行動し、問題を解決する力がついたと実感しました。カナダでの生活に慣れるにつれ、「こんな素敵な街があるんだ」「みんな優しくて温かい」と多くの魅力を発見できるようになり、最終的には「もっとここにいたい!」と思うように。結果として、留学期間を2か月延長し、10か月間の留学を経験しました。
UBCのELIでは2か月ごとにタームが切り替わり、そのたびにクラスメイトが変わります。私は5ターム受講したため、10か月の間に5回の出会いと別れを経験しました。短い期間だからこそ、「今この瞬間を大切にしよう」「もっと活動的に行動しよう」と思い、毎日を有意義に過ごすことができました。
英語力の面では、最初はまったく話せませんでした。 しかし、ELIの先生方、ホストファミリー、クラスメイトの支えのおかげで、次第に自分の気持ちを伝えられるようになりました。英語力の向上を実感する瞬間が何度もあり、そのたびに「頑張ってよかった」と思えました。もちろん、伸び悩む時期もありましたが、それを乗り越えたからこそ、今の自分があるのだと感じています。
お別れの時は、突然やってきました。
UBCのバレーボールクラブの仲間と別れるのは、とてもつらかったです。クラブに入るきっかけをくれた友人がいなければ、私は留学を延長することも、クラブチームに入ることもなかったでしょう。彼女との出会いがなければ、私の留学はこれほど充実したものにはならなかったと思います。
ELIで出会った友人たちとも別れを迎えました。共に英語を学び、分からないことを教え合い、切磋琢磨しながら成長してきた仲間です。それだけではなく、一緒に食事をしたり、カラオケに行ったり、かけがえのない思い出がたくさんできました。彼らにまた会いたいし、かつては海外にあまり興味がなかった私も、今では彼らに会いにさまざまな国を訪れてみたいと思っています。
そして、ホストファミリーとのお別れ。
最初は実感がわかなかったものの、空港で一人になると、涙が止まりませんでした。初めて会ったとき、私の英語力はほとんどなかったにもかかわらず、彼らは辛抱強く私を支えてくれました。
“Don’t be afraid.”
“They can do it, I can do it.”
「恐れずにトライしてみよう」「みんなができるなら、私もできる」
——そんな言葉をかけ続けてくれたおかげで、私は成長し、ホストファミリーと冗談を言い合えるほど仲良くなることができました。
また、ホストマザーが妊娠中だったことも、私にとっては驚きの出来事でした。「うまくやっていけるかな」「どうなるんだろう」と不安でいっぱいだったのを覚えています。しかし、出会いから4か月後に赤ちゃんが生まれ、ホストファミリーと一緒に喜びました。8月末に生まれた赤ちゃんは、今ではもう生後半年。笑顔を見せてくれたり、一緒に遊んだり、抱っこしたり——その成長をそばで見守ることができ、とても幸せでした。みんなで食卓を囲んだ時間、ドライブに行った時間、たわいもない会話……どれも大切な宝物です。最後に手紙をもらい、涙のお別れをしました。もうカナダには戻ってこられないのだろうと思うと、とても寂しいです。
日本に戻りたくない、まだみんなと一緒にいたい。
そう思えるほど素晴らしい環境と、人々に恵まれたことに、心から感謝しています。
最後に、私を信じてカナダへ送り出してくれた両親へ。
高校生のとき、「留学したい」と言った私の夢を叶えてくれて、本当にありがとう。
カナダでは、多くの人々に支えられながら英語力を向上させ、さまざまな経験を通して自分に自信を持つことができました。英語を学ぶことは、ただの語学習得ではなく、その国の文化を知ることでもありました。日本語にはない表現、逆に日本語にしかない表現——日々が新しい発見の連続で、刺激的でした。
これからも英語力を伸ばすために努力を続けます。
本当にありがとう。