トロント大学留学レポート

トロント大学【2013年度前期帰国】

レポート作成Y.N


<授業の種類と内容>

1 .Comprehensive English-

午前授業。9時から始まり12時50分に終わる。間に20分の休憩時間があり、1クールは6週間。このクラスでは月・水・金はスピーキング・リスニング中心のCore Classがあり、火・木は文法中心のFocus Classがありました。Focus Classでは、Phrasal VerbやIdiomの勉強をしました。日常会話で使われる表現を中心に習います。日本では勉強しないネイティヴ独特の使いまわしが勉強できるのでとても役に立ちました。Core Classでは実際のラジオやコメディ番組を見て内容を読み取る訓練をしました。ディスカッションでは、お互いの文化や法律について議論を交わしました。また新聞やニュースから自分の興味のある記事を要約しクラスメイトの前でスピーチする、というのもありました。とても緊張する作業ですが、サマリーを読んでリスナーたちと意見を交わし、自分主体でディスカッションを進行していくので主体性は養われます。

2.Speaking English-

午前授業。9時から始まり12時50分に終わる。間に20分の休憩時間があり、1クールは3週間。このクラスではディスカッション・プレゼンテーションに重点が置かれます。机上での勉強というよりはラジオやニュースから要旨を掴みとり、クラスの友達と意見を交える機会が多かったです。プレゼンテーションではパワーポイントは使わず、5分間自分の話したいトピックを自分で決めて、それについて話しました。スピーキングが苦手だった分このクラスはとても勉強になりました。プレゼンテーションの評価が高かったのも自信につながりました。私はこのコースを合計で4コース取ったのですがレベルが上がるにつれて当然のごとくディスカッションの議題のレベルも上がりました。医療や貧困、専門的な知識がなくても自分の意見は述べなければならないので最初はとてもプレッシャーがありました。しかし授業に慣れるに比例してクラスメイトとの仲が深まり、放課後はよく勉強しました。このクラスでのプレゼンテーションは先生がプレゼンしたトピックをチームに分かれて要約し、自分たちで発表するという特殊な内容でした。トピックは持続可能な開発についてでしたがなかなか難しく発表前はチームの皆で何度も練習しました。練習のおかげで良い成績を収めることが出来ました。

3.Academic English

午後授業。1時10分から始まり、5時に終わる。間に20分の休憩時間があるのは同様。UofTのESLのコースの中で一番難しい授業であり、手ごたえを感じることのできるコースです。このクラスは前回まで受けていたクラスとは打って変わり、ライティングに特化したクラスでした。高いレベルのトピック(例えば幸福とは何か、貧困、医療)について毎週書いていました。スピーキングでは、実際の教授のレクチャーをビデオで見てそこからノートを取り、小テストを受けました。特に後半はほぼ毎日テストがあり、正直しんどかったです。点数と評価もその都度出るので一喜一憂する日々がありました。しかし、厳しい授業内容のおかげで正しい形式・単語・表現によるライティングが書けるようになり、ディスカッションでも高いレベルのトピックについて話すので、会話力はライティングに比例してどんどん上がりました。厳しいクラスでしたが正しい英語を学べる良いクラスでした。実際に最終テストでのライティング成績は自己ベストでした。

<留学を終えての感想>

留学先では新しい体験の連続です。街中ではたくさんの言語を耳にして、広告や新聞はもちろん英語。最初は戸惑うことも多々あるでしょうがすべて経験です。実際、私は最初一人で街を歩くことも不安で友達と一緒に行動していましたが、月日が経てばなんてことはなくなります。学校では素晴らしい友達に囲まれていました。課題でしんどい時や、言いたいことが英語で言えず自己嫌悪に陥る日々もありましたが、仲の良い友達に相談することで乗り越えることが出来ました。

このトロント大学は、本当に質のいい講師が揃っているので、授業で習ったことは大変貴重です。実際に留学して日本の学校では習ったことのない単語や連語を数多く学びました。そしてそれを実際の会話で使ってみる。そうすることによって学習が定着していき、なかなか忘れません。授業で扱ったプリントはすべて保管し、読み返すことを勧めます。

勉強は机上だけでするものではありません。外国人の友達と買い物すること・映画を字幕なしで見る事・音楽を聴くこと。留学の最大の利点は何をしてもそれが英語の勉強につながることです。

住まいはネイティヴの方たちと会話ができるホームステイを勧めます。その日学校で習ったことや、友達と遊んだことなど英語で伝えることはいいトレーニングになるので、積極的な姿勢でいきましょう。食事など口に合わなければ無理して我慢することはありません。そうやって伝えることも大切なコミュニケーションの一つです。

トロント治安は比較的にいいと思います。都市中心にはホームレスがちらほらいますが彼らが危害を加えてくることはまずないと言えます。ただ、ダウンタウン中心は交通機関が盛んな為に空気は悪いです。

年末年始の冬休みには、ニューヨークに年越しカウントダウンを見に行きました。とても寒かったですが、めったに経験できないことなのでとても印象強く残っています。海外にいる方が旅費が安く済むこともあるので、時間とお金に余裕のある方はぜひ旅行してください。人生観が変わると思います。

この約10か月の留学を通して我ながら本当に成長したなと思います。留学は単に語学学習の為の機会ではなく、自分を成長させてくれる舞台です。多国籍の人々と触れ合い、お互い勉強していく中で生まれる友情は一生モノです。日本にいては決してできない経験をさせてくれるこの留学は大いにする価値があります。

<後輩へ向けて>

上記の内容と一部重複しますが、留学では日本の学生生活では得る事の出来ない事が数多くあります。時間とお金があるならぜひぜひ留学することをお勧めします。そしてたくさんの失敗をしてください。失敗は成功の素、そこから人は学び次のステップに繋げ、一回りも二回りも自分を成長させていきます。留学を生かすも殺すも自分次第だと思います。ぜひ、思う存分楽しみ満喫して、実り多き生活を送ってきてくれることを願っています。

<住居と生活>

支出(1ヶ月の平均的金額)

宿泊費

8万5千

食費

約1万4千

交通費

電車定期に月々1万

図書・学用品

なし

医療費

なし

衣服費

約1万5千

教養娯楽費

約1万

雑費

約2万

合計

約15万      円

 

 

渡航・帰国費用

往復12万    円

授業料等(年間)

 

Comprehensive:約25万

Speaking: 約13万

Academic:約55

 

 

留学先通貨と日本円の為替レート

(ex:1US$=100円)

1CAD$ = 85