モンタナ大学留学レポート
モンタナ大学【2019年度前期帰国】私費
レポート作成O.T
モンタナ大学はモンタナ州にあるミズーラという土地に存在する大学だ。大学内は自然に溢れていて、鹿やリスが普通に歩いている。大学の周りには住宅街が広がっており、近くにスーパーもある。丁度良い田舎という言葉が1番合う街だ。ダウンタウンへは、歩いても、バスでも行くことが出来る。お洒落なBarや雑貨屋さん、飲食店など、色んな店や楽しい人達で溢れている。そして、モンタナ大学のアメフト部 The Grizzlies を、ミズーラ住民が街をあげて応援している。ダウンタウンの至る所にGrizのシールを貼った店や車が目に入るし、試合の日には、ほとんど人がモンタナ大学のTシャツやパーカーを着ている。そんな素晴らしい街だ。
何よりミズーラに来て驚いたのは、9月までの夏の時期は21時に日が沈むことだ。日本ではありえないだろう。そして、21時に日が沈むのにも関わらず、しっかり朝は来るのだ…。
私はELIの語学力強化プログラムの学生である。授業は月・水・金曜日が9時、火・木曜日が9時半から始まる。まだ始まったばかりで授業について全て理解したわけではないが、1つだけ確かなことがる。宿題が多いことだ。留学中の食事は、平日は朝昼晩のほとんどを大学内にある食堂で済ます。バイキング形式で、毎日メニューが変わるので飽きがこない。たまに白米や玄米などが登場する。やはり私の主食はパンではなく白米だと確信する瞬間である。
モンタナ大学には、様々な形で現地の住民と留学生が関わるプログラムが用意されている。学生を1人紹介してもらえるグローバルパートナーや、ミズーラ住民を紹介してくれるフレンドシップや、英語の会話の練習相手になってくれるカンバセーションパートナーなどがある。私はオリエンテーションで、フレンドシップの申し込みを聞き逃してしまい、まだパートナーを紹介してもらえていない。もし、これからモンタナ大学に留学する同志にアドバイスをするのならば、オリエンテーションは前の席に座るべし、と伝えたい。
2018年8月〜2019年5月までの留学が終わり、今感じたことをまとめたいと思う。
まず初めに感じたことは、私自身の将来についての意識の低さである。全員とは言わないが、留学生を含めた外国人は明確な将来の目的があり、常日頃からそのような情報にアンテナを張っている。日本にいるときはまだ就職まで時間はあると考えていたが、そのように考えていたのは留学先では私だけのように感じた。大学1回生からインターンに行く友達や、大学院に進むことを私と同い年の子が話しているのを見ると、焦らずにはいられなかった。人と自分を比べることを好まない人もいるだろうが、人と自分を比べることは決して悪いことではないと私は思う。現に私は、留学中に覚えた危機感のおかげで、NYで仏教協会の日本人の方とコンタクトをとり、ユニオン神学校でのディスカッションと講義に呼んでいただけた。そして、少しだけだが自分の将来像が見えてきた気がする。
アメリカのジェントルなマナーも学んだ。ドアを次の人まで開けてあげるという文化はアメリカでは当たり前のマナーなのだろうが、その徹底ぶりに驚いた。自分のことばかりを考えていた私には新鮮だった。それからは私もドアを次の人に開けるように実践しているのだが、心に余裕が持てた気がする。急いでいてもドアの周りに人がいないかを確認し、荷物の多い人がいるとドアを率先して開けることで、自分の周りがよく見えることに気が付いた。そして完全な自己満足ではあるが、人に親切にすることは気持ちが良い。アメリカのジェントルなマナーを通じて心に余裕を持つことを学んだ。
そして、逆に日本人の良い点にもたくさん気がついた。日本人は外国人に憧れを持ちがちだが、私の国の人々は優しく礼儀正しくて気が使える国民だ。これは決して他の国との差別的な考えではなく、ただ純粋に日本人の素晴らしさを改めて感じたのだ。日本では当然の落し物を届けるという行為だけで、驚いた顔をされ大げさに見えるほど感謝される。この国民性を忘れたくないし、廃れさせないようにしたい。