バンクーバーアイランド大学留学レポート

バンクーバーアイランド大学

レポート作成K.Y

私は2013年の8月末から2014年の2月上旬までの約半年間カナダのブリティッシュコロンビア州にあるナナイモに語学留学に行きました。私の行った大学はバンクーバーアイランド大学(通称VIU)という大学で、とても自然豊かな場所にあります。大学の規模は大きすぎず、アットホームな雰囲気の大学でした。

【私がカナダ、ナナイモ、VIUに決めた理由】

私は2012年の夏に短期のプログラムでカナダに行きました。その時は、長期の留学も考えていましたが、カナダは候補になかったので、長期に行く前に一回行ってみようという軽い気持ちで行きました。そこでカナダは治安がいいということとカナダ人はとてもおおらかで優しくてフレンドリーだということを実感し、もう一度カナダに行きたいという思いが強くなったので、もう一度カナダに留学することを決めました。その中でもナナイモは自然豊かな田舎だということを聞いて、私にはぴったりだと思いました。

【ナナイモについて】

バンクーバーアイランド大学のあるナナイモはバンクーバーのダウンタウンからバスとフェリーを使って約2時間、又はバンクーバー空港からナナイモ空港まで飛行機を利用すると約20分で着きます。また、ナナイモから車で南へ約2時間行くと、花が有名でイギリスの街並みが残る観光都市、ビクトリアに行くこともできます。

ナナイモはとても自然豊かで、通学中に道でシカやリスを見かけることもありました。大学内には野生のウサギもたくさんいました。長閑な場所なので、みんな「遊ぶところはないけど、勉強するには最適だ。」と言っていました。私はナナイモのその自然が大好きです。

【気候について】

カナダとの気候といえば、寒いという印象を持っている人はたくさんいます。私もその中の一人でした。でも、カナダの西海岸側(バンクーバー側)は日本と似たような気候ですが、夏は30度に達しないくらいの気温で湿気も少ないのでとても涼しく快適に過ごせます。ただ、紫外線が強いので、日焼け止めを持っていくことをお勧めします。

冬は0度前後で本当に日本と変わらないです。北海道出身の子は、地元の方が寒いと言っていました。カナダの他の所に行くと向こうで気候に合ったコートやブーツなどの防寒具が必要となりますが、ナナイモでは日本で着ていたようなコートやブーツで大丈夫です。

【治安について】

カナダは比較的に治安が良いと言われています。しかし基本的に日本と同じで、夜に出歩くことはお勧めしません。場所によっては危険なので、昼間でも一人で出歩くことは避けた方がいいです。

カフェで携帯を置いて勉強していたら取られたという話も聞いたので、気を付けましょう。荷物で場所を取ることもやめましょう。鞄もきちっとチャックがついたものがいいと思います。

VIUESLについて】

この大学のESLにはAcademic Preparation(通称AP)というカナダの大学に入学するため、文法やリーディング、ライティングを中心にやっていくコースと、Communicationという名前の通りコミュニケーションを中心としたコースの2種類があります。APのレベルは5段階に分けられていて、Communication3段階に分けられています。これは最初のオリエンテーション期間に実施されるテストでレベル分けされます。龍大でも受けるCASECのようなものです。授業時間は午前と午後に分かれていて、最初はAP 1,2,3C 1,2が午前の授業でAP 4,5C 3が午後の授業だったのですが、2014年から前者が午後、後者が午前という風になりました。何故なのかは聞かされていないので分かりません。

【私が受けたコースについて】

私はCommunication12のクラスを受けました。Communicationのクラスでは文法よりも話すことに重点が置かれました。グループやペアになって先生が課したトピックについて話し合ったり意見を述べたりすることが多かったです。それ以外のGrammar, Reading, Writing, Listening等は日本の授業と同じような感じでした。

Contact Assignmentというホストファミリーやカフェテリアにいる生徒や先生に質問するという宿題もよくありました。最初は大変でしたが、だんだん慣れていってこの宿題のおかげで龍大の課題のTNGもクリアすることができました。

また、先生は交流を大事にしていて、他のクラスと合同授業をしたり、幼稚園や老人ホームに訪ねたりもしました。普段の授業と違って、なかなか経験することもないので、よく印象に残っています。

個人だけでなくグループ、またはペアでのプレゼンをしたりすることもありました。そこでもお互いのやりたいことがなかなか噛み合わず、もどかしい思いをすることもありましたが、そこでクラスメイトとより仲を深めることもできました。

APの子の話を聞いていると、毎日多くの宿題を課されて、毎週のようにテストやプレゼンがあってとてもハードですが、それに比べてCommunicationのクラスは宿題が少なく、プレゼンも月に一回あるかないかぐらいで、テストもリスニングテストを時々やって、たまに単語やイディオムのテストをするぐらいでした。やはり話している時間が本当に多かったように思います。なので、クラスメイトともだいぶ仲良くなれたと思います。

【国籍比率について】

私たちのクラスは日本人が多かったです。提携校である東京の大学から来た子たちがほとんどでした。でももっと上のクラスに行くと日本人はあまりいないようです。私のクラスには日本人のほかに、韓国人、中国人、メキシコ人、サウジアラビア人がいました。VIUESLのほとんどは中国人、サウジアラビア人、日本人だと思います。特にAPのクラスでは中国人がとても多かったです。サウジの人たちもAPに行く人が多いです。

【ホームステイについて】

ホストファミリーはアイルランド出身のファザーとイギリス出身のマザーで2人には4人の子どもがいますが、みんな成人していて次男以外は違うところに暮らしていました。最初はウガンダ出身のルームメイトと5人暮らしでしたが、そのルームメイトが引っ越してからは4人で暮らしていました。それから犬も1匹いました。

ファザーはすでに退職していたようで、私が帰宅するとだいたい家に居ました。マザーは仕事をしていましたが夕方5時ごろには帰ってきて夕食を作ってくれていました。夕食は6時からでした。夕食の必要ない日は事前に伝えておき、夕食時間までに帰ってきてくれればいいよ、という自由な家庭でした。朝食、昼食は自分で作る形式で、朝食の場合シリアルかパン、昼食はサンドイッチや前日の夕食の残りを自分で用意していました。常にお菓子やフルーツも用意してくれていてそれも自由に食べていいよと言われていました。夕食はマッシュポテト、肉、野菜の献立が多く、それ以外にはパスタ(マカロニやペンネ等)、ピザ、ラザニア、パイ、スコーン、パン、米(玄米のような茶色いお米)などを出してくれました。

ホームステイ代は食事込みで月約8万円弱でした。これは大学が決めているものです。ホームステイ先も大学が決めています。ナナイモに留学に来ている人はほぼVIUに通っているので、大学側の配慮だと思いますが、他の子の話を聞いていても、ルームメイトは大体同性のようです。(私が短期でバンクーバーに留学した時は、ルームメイトは異性の子が2人でした。)

私のホームステイ先からVIUまではバス停まで徒歩15分、更にバスで20分でした。私の居た家はLong Lakeという湖の近くの家でした。部屋からはその湖やナナイモのダウンタウンが望めました。私のお気に入りの場所です。

【アクティビティについて】

VIUでは留学生に向けても様々なアクティビティが用意されており、主に留学生だけで行くアクティビティと、留学生かVIUの学生か関係なく参加できるアクティビティの2種類がありました。その2つは主催が違うようなのですが、前者はメールでもお知らせが来ます。受付は留学生が主に授業を受ける校舎のフロアで時々担当の先生か生徒が呼びかけていました。後者はジムの受付から参加することができます。それらのアクティビティの内容は、スポーツ、ヨガ、ハイキング、カヤックなどがありました。また、バンクーバーやビクトリアなどへの日帰り旅行や、私の季節にはスキー、スノーボード、アイスホッケー観戦などもありました。留学生向けのアクティビティでは、その季節の行事に合わせたアクティビティもありました。ハロウィンにカボチャ畑に行ったり、クリスマスに学校のクリスマスツリーの飾り付けを楽しんだりしたようです。大体のものは参加費がかかりますが、中にはフリーのものもありました。

私はその中でビクトリアへの日帰り旅行と、トフィノという島内にある海のきれいな場所への日帰り旅行、また、インドアロッククライミングに参加しました。それらのアクティビティの中で友達もでき、日本ではなかなかできない体験をしました。ロッククライミングは人生初でしたが、予想以上に楽しかったです。

また、学校のアクティビティ以外にも個人で行ったアクティビティや、ホストファミリーが連れて行ってくれたものもありました。個人では、これまた人生初のアイススケートに行ったり、ホッケー観戦にも行ったりしました。旅行もたくさんしました。

ホストファミリーには、ビクトリアにドライブに連れて行ってもらったり、コーンメイズというハロウィンの時期のイベント、クリスマスの時期のイルミネーション、教会のメンバーのクリスマスパーティーなどに連れて行ってもらったりしました。家のクリスマスパーティーでは私の学校の友達も誘っていいよと言われて、招待して友達と一緒にとても盛り上がりました。

【持ち物について】

ショッピングモールがあるので基本的に生活には困りませんが、やはり日本食が恋しくなることは度々ありました。私は親が送ってくれたのですが送料は高いので、荷物に余裕があればいくらか持っていくことをお勧めします。

PCはプレゼンのパワーポイントを作ったり、宿題をメールで送ったりすることがあったので持っていくべきだと思います。また、Skypeを使って家族や友達と連絡を取っていたので、PCはとても役に立ちました。

冬休みに旅行に行った時、北側や東側に行ったのでとてもカイロが役に立ちました。日用品は基本的に揃いますが、向こうにカイロはありませんでした。

持っていける荷物は限られるので、服は最初から、向こうで買って消費して帰る気でいる子もいました。私の場合は、向こうで捨ててもいいような服を日本から持って行って、向こうでも少し買い足してその中からスーツケースに収まらない分は捨てて帰りました。でも、向こうではほとんどの家庭で洗濯は週一回なので、一週間分の服が必要です。後期から行く人は、8月の後半あたりには半袖にパーカーやカーディガンを羽織って過ごすくらい温かくなるので夏服はほとんど必要ありませんでした。

【この留学で学んだこと】

この留学を通して私は、たくさんの人と出会いました。日本人がたくさんいた環境での留学だったので正直、英語が伸びた!と胸を張って言える自信はありませんが、ホストファザーや先生にも伸びたねと言っていただけました。旅行に行った際も、隣に座っていた人と喋っていて、「英語を学びにカナダに来たんだ。でも、もっと勉強しなきゃね。」と言うと、「大丈夫だよ。君の言ってることは伝わっているから。」と言ってもらいました。

前回の留学でもそうですが、伝えようとすることが大事なんだなと思いました。私の英語は片言でしたが、伝えようとすると、ホストファミリーもいつも最後まで私の話をちゃんと聞いてくれました。そして、外国での旅行を通して、行動力もついたように思います。精神的にも、少しですが強くなりました。色んな国の人とも仲良くなったので、その人たちの国の習慣やマナー、性格などを聞くことができたのが良かったです。わたしは留学を通して、出会った人たちから学んだことが一番多かったと思います。それはみなさんが留学してみないと分からないことだと思うので、ぜひ一度経験してみてください。